道子さんが昔の馴染みの人達から声を掛けれれて言葉に詰まる場面、道子さんは近くで彼女達の姿を見てるからその苦労や葛藤も知っているからこそ言い返したり弟君のように「この人は君達とは違うんだ」のようなひどい言葉を言わなかったのかなと思ってたけどそれとは違うみたいに感じで見てて複雑になった。
駅中や町中のロケーションが多かったのと何となく奥行きのある映し方が多くて新鮮だったな(礼吉さんが道子さんを罵った後道子さんが先の道(カメラの奥)に歩いていく場面とか)最後も無言で様々な感情を抱える礼吉さんの場面で終わるのも個人的にはよかったし少し希望を持てる終わり方なのでほっとしたのもあった
カメオ出演も含めて俳優陣がめちゃくちゃ豪華〜。初監督作品のこういう感じ(?)岡本喜八監督の『結婚のすべて』を思い出して楽しいな
恋文(1953)のこと。本編の具体的な場面の話
礼吉さんの弟君が古書店で買った本を別の場所で売って上前を跳ねる商売をしていて結構儲かってるのにはそういう職業もあるんだなと(個人的にはええのかという気持ちもありつつ)思ってたら、古書店に通う外国人のお妾さんとなってる人達が最新の洋雑誌を買い取ってもらってるのを見てこれはと思ってそこの商店街で洋雑誌を買い取り販売する商売を始めてて。いいのかそれとなってしまったのだけど同業の古書店さんは上手く商売してるわねと笑顔で話すし(香川京子さん)(「同業者には(も)優しい顔をしないとね」と話す店主(沢村貞子さん)もいるし)それはいいんだ…と驚いた。巡り巡るというか…みんな「生活している」のだなと思えた。
今の50年代とで価値観があまり変わらない所と違う所のグラデーションがあってそれが(物語という中で)どういうものなんだろうと知りたくて観ているのもある旧作邦画 いや単に好きだったり気になる役者さんや製作陣で観てるだけだけども