ポッキーの日その後のちび6と7
「お腹すいた」
「ななりー、ぽぽる!」
「ちび、帰ってきたのね。これは?」
「ぽっぽーぽるぽぽぽ!」
「ぽっきーというの」
ベリッ ボキボキボキッ
ちびロックマンはわかっていた。お腹が空いたナナリーが一本ずつ食べるわけないと。ポッキーゲームしようと言う暇もないことも。カケラが飛んでくることも。
「おいしいっ」
幸せそうに食べるナナリーを見るだけで幸せだから。
「全部食べちゃった」
「ぽぽる」
ちびロックマンはペロティーの悲劇を忘れてないので一箱しか渡してない。まだあると見せると、よこせと差し出す手を断れないので意味がないが。
「この長さは食べづらいでしょ」
「ぽぉ?」
「ほら」
ナナリーはポッキーを開け一本取り出し、ちびロックマンに向けた。パチクリと瞬きすると、ほらっとポッキーが揺れる。ちょっとドキドキしながら、ぱかりと口を開けるとポッキーが入ってきたので噛んだ。甘さが広がると同時に幸せも満ちる。
「ぽるっ!」
「美味しいわね」
「ぽる!」
もぐもぐしてごっくんと飲みこむと「ほらっ」とナナリーが新しいポッキーを差し出す。ちびロックマンは幸せそうに口を開けた。
近くて遠い異世界でポッキーゲームが五箱も食べ尽くすまで繰り広げたことを知るのは一週間後だった。
🐻にてセイントセイヤなハデペル67小話up
悪の帝王的な6にしようとして挫折した小話でもあります
セイヤにはペル様出ていないと何度でも言います
先日の🎃話のオマケその2
ちびロックマンが異世界から帰ると、ナナリーは疲れた顔をしていた。
「ななりー、ぽるぽるっ」
「ちび……今日は忙しかった」
聞けばナナリーに難癖をつけてきた破魔士がいたようなので、後で火だるまにすると決めた。それよりもナナリーだ。
「ぽる、ぽぽぽるる」
「ん?今日もいっぱいお菓子もらったのね。食べていい?」
「ぽ!ななりー、ぽっぽる……」
ちびロックマンはもちろんと何度も頷く。あんぱんまんの説明をしようとチョコを一つ持つが。
ベリッ バキッ
その前にナナリーが奪い取り、あっさりと噛み砕かれた。破片が一つ、ちびロックマンの額に当たる。
「ぽ、ぽぽ……」
「おいしいわ」
かける言葉を失うちびロックマンだったが、幸せそうなナナリーの笑顔を見るとチョコを差し出すしかなかった。
先日の🎃話のオマケ
「ただいま……えっ」
「おかえり……は?」
「ぽるぽ……ぽぽ?!」
帰ってきたナナリーは夫と魔法が使える異世界人が仲良くあんぱんまんのチョコを食べている姿に少し驚いた。アルウェスは妻の声に振り返るとナマハゲがいたので絶句した。ちびロックマンはびっくりしたが、瞬時で状況を理解してアルウェスの手にある食べた後の棒を回収した。
「ナナリー、何をしてるのかな?まさかその姿で学校から歩いてきたんじゃないよね?」
「もちろんよ!おばあさん家からに決まってるじゃ……あだだだだっ!」
アルウェスの手は器用にお面を避けてナナリーの頭を鷲掴みした。ちびロックマンはゴミをゴミ箱に捨てて、水の入ったコップを二つ用意する。
「そんなに通報されたいのかな?」
「つけてきた方が楽なのよ!これで今度のハロウィンパーティーに出……」
「キースが泣いたって言った筈だけど?」
自分にやれることはもうないと、アルウェスとナマハゲの喧嘩をちびロックマンは眺めていた。
ハロウィンに巻き込まれたちび6とアレを阻止したきっと6の小話です
かろうじて間に合った…
67沼にハマり中の成人。
妄想など垂れ流しで、支部や🐻以上に笑って許せるネタ多いです