1605年の北海道、本気で描くなら本邦では絶対に作れない/作ろうとも思われない作品になるだろうから期待だが、一方で問題含みだとしても多くのプレイヤーからは批判の声は出ないんだろうな、と既に沈んだ気持ちにもなりつつある。いや、アサクリのときみたいに見当違いに吹き上がられても嫌だが……。
『自由研究には向かない殺人』(ドラマ版)のこと
原作の魅力である、叙述によるピップのピップらしさ(GOOD GIRLさ)は映像媒体ではどうしても再現できなかったにせよ(そこは基本的にエマ・マイヤーズという俳優が一手に引き受けており、確かに成功してはいた)、SNS捜査のパートとかはもっとやりようあったでしょうよ、むしろそっちが映像の本領だろがい、と思いましたね。
メッセージアプリの画面をそのまま撮ってお出しするの、もはや動画の上にコメント流すのとそんなにレベル変わんないっすよ。
今はもう『Search』が2作目まで出ている世界なんだから、あのバキバキの演出手法を少しくらい見習ってくれ。全部特許でも取られてたんか?
『自由研究には向かない殺人』ドラマ版のカスのパーティ、物語の省略、プロット的盛り上がり、画面的な映えといった必要性から、原作より悪質さが倍くらいに盛られていたので良かった。アヘン窟じゃねーか!
QT: https://fedibird.com/@abe_dragonslay/113179306060269141 [参照]
作家(阿部登龍)。第14回創元SF短編賞受賞作「竜と沈黙する銀河」(紙魚の手帖vol.12)、「狼を装う」(同vol.18)。SFとファンタジーと百合とドラゴンとメギド72が好き。
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通販 http://abe-dragonslay.booth.pm