イスラエルで軍に憧れる少年時代を過ごし、3年間の軍隊経験を経て今は日本で暮らす方のインタビュー記事。
イスラエルの子どもたちがどういう社会的価値観の中で育っているのかがリアルに伝わってくると同時に、周辺国を「敵」であり「悪」とみなす祖国を日本社会の排外主義とも重ね合わせて対話による平和構築を訴える言葉には非常に重みがある。
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https://digital.asahi.com/articles/ASRDQ6WVJRDPUHBI01X.html?ptoken=01HJJBJVK8GK57T3STSKTJ412G
ネトウヨ本が蔓延ってきたのは、反対運動が無かったからというより(反対運動が無かったわけではないし)、大手書店店長の言い出した「言論のアリーナ論」※が免罪符になってしまったところは大きいと思う。
あとは、ネトウヨ本は故安倍氏始め、自民党議員やその支持団体、支持者がまとめて買って配布して、ということをしていたので「読まれないけどある程度はけて流通する」という仕組みが出来上がっていたのもある。(なので新品が百円でブック・オフに並ぶことになる)
いずれにしても、本好きの本読みとしても、差別を無くしていきたい身としてもひどい話である。
※いわゆる両論併記みたいなもので、ネトウヨ本と対抗言説的な本も陳列するみたいな論。差別に両論併記なんて無いし、アリーナに上げて戦わせてはいけないものなのに。
詳しくは永江朗 著「私は本屋が好きでした あふれるヘイト本、つくって売るまでの舞台裏」を読むと良いと思います。
http://www.tarojiro.co.jp/product/5970/
まだまだ話したいことや話すべきことがあるんですが、長くなるのであらためてニュースレターにて。元気なら明日書きます。
と言いつつ、ヘイト本と配本システムの関係についてだけ。
一般的な本屋(セレクトショップ的なところ除く)は仕入れの際には「配本」という制度を活用しています。これは出版社や取次(問屋)が「今日の新刊です」「いま売れてるのこれです」と勝手に本を送ってくれる仕組みで、基本的には大手出版社の本ほどこの仕組みによって入荷してきます。逆に、中小出版社は配本されないため、書店からの発注がないと書店に並びません。これが、かつて書店に中韓ヘイト本がたくさん並んでいたことの大きな理由です。かつては配本システムを使えるような大手も中韓ヘイト本を出していたので。でもいまは中小出版社しか出していないので、書店には並んでいない(ゆえに刊行されていないように思える)。
あともうひとつ重要な点は、今回の本があまりにも「露骨=わかりやすすぎる」ヘイトであることです。いま、いわゆる中韓ヘイト的な本は露骨なものはだいぶ減っていて、少なくとも大手からはほぼ出ていません(例:講談社×ケント・ギルバートみたいなもの)。いま定期的に出しているのはWACの「ウィル」と飛鳥新社の「ハナダ」、そして一般読者はおろか書店員にすら名前も覚えてもらえないようなようわからん出版社くらいで、そもそも刊行されていることすら気づかれていません。ですが、ふつうのよくある本の「見かけ」をしているけど中身は怪しい、という本は大手含めてたくさん出ています。もちろんすべて確認してはいないので、書店員経験の積み重ねによる勘での推測に過ぎませんが。
そして、ジェンダー関連においてもこの「見かけはまとも/ふつう、だけど中身は......」的な本はたくさん出ていて、残念ながら中韓ヘイトにくらべて書店員やら版元やらの知識が足りてないため、見逃されているものばかりです(反差別を掲げておきながらアジュマブックスの本をフェミニズムの棚に入れている本屋は多い)。これはヘイターだからではなく、純粋に「知らない」んです。ここが、中韓ヘイトという「比較的わかりやすい」差別に関わるあれこれの事象との、大きな違いの原因かもしれません。
KADOKAWAの件はむしろこれからが本番だと思います。刊行すれば刊行されたという事実そのものが「権威」や「根拠」となるし、今回のように中止になれば「キャンセル」事案として格好のネタになる。ヘイト本を巡るあらゆる環境は常に変化しており、いま、そのコンボ技がハマる状況になっている感覚がある(数年前はそうではなかったし、数年後はどうなるかわからない)。
中韓ヘイト本が刊行中止に追い込まれることが(おそらく)なかったのも、この「状況(の変遷)」によるところが大きいと考えています。この国でヘイト本が大きな話題になった2013年付近、まだSNSは現実社会におけるウェイト/地位を確立はしていなかったし、当然それは出版社にとっても同じ。いまは、特に出版業界においてはTwitterへの依存度的なものが大きく、そこでの注目度&好感度が売上の生命線となってしまっています。ゆえに、そこで大きな(悪い)反響があれば、当然経営層は売上の面で合理的な判断をするでしょう。差別に反対しているからではないです。面子(とそれに連なる売上)が悪くなるからです。大手であればあるほど、そういう判断をしたくなる。
KADOKAWAのトランスヘイト本発売に心を痛めているであろう、ぼくの友だちの話をさせてください。今度、彼の本が出るんです。
純文学の素地から生まれたクィア文学です。著者は料理人で、美味しいご飯も沢山出てきます。家庭環境に恵まれた人も恵まれなかった人も、バイナリーもノンバイナリーも出てくる食卓の物語です。
ノンバイナリートランスの透瑠のモデルはぼくで、少なくとも原作の小説では丁寧な書き方をしてくれています。コミカライズも進んでるけど、やっぱり小説を読んでくれたら嬉しいな。12月15日発売です。
https://lbunko.kadokawa.co.jp/product/322210001016.html
ミズ・マーベルことカマラ・カーンの兄を演じているサーガル・シェイクは、「(パレスチナ支持を続けることについて)人が死んでいる。私は何を言われようと気にしない。(もしクビにされたら)大工になる」と発言。辛うじてだが、ヒーローはまだ死んでいないようだ。 https://t.co/rd2Y2z1Yl8
【芸術・文筆界の言論・表現統制】
Melissa Barrera
・俳優
・インスタに停戦を呼びかける投稿とイスラエルの空爆をジェノサイドと呼ぶ記事のシェア
・「スクリーム」というホラーシリーズのキャスティングから解雇
Susan Sarandon
・アカデミー受賞俳優
・NYのProパレスチナデモで「今ユダヤ人であることに恐怖を感じる人は多いのでは、この国でモスリムでいる気持ちがわかのでは」と発言
・事務所から解雇
John Cusack
・俳優
・Xで「片方の安全を守るため他方の命を犠牲を良しとする政治指導者の選択に賛同することを拒否する」という主旨の投稿後シャドーバン
Mia Khalifa
・アダルト俳優
・SNSでガザのパレスチナ市民を「freedom fighters」と形容した投稿
・プレーボーイのpodcast打ち切り、マジックマッシュのブランドのアドバイザーの解約
Mia Khalifa
・Creative Artist Agencyのトップエージェント
・ジェノサイドから目を背けることを批判する投稿をインスタに
・映画部門の共同チーフの座を解約、いちエージェントとして残留
・彼女の最大のクライアントのトム・クルーズがエージェントに乗り込み彼女の全面バックアップを表明(素晴らしい👍)
Jackson Frank
・スポーツライター
・NBA76ersの「イスラエル支援とイスラエルと共にハマスというテロ組織に殺戮された人々を悼む」との公式声明を批判
・地元紙から解雇
Michael Eisen
・学術雑誌編集長
・風刺ニュース紙の投稿への返答
(The Onion/米版虚構新聞)
・編集長から編集員へ
Steve Bell
・ガーディアン風刺漫画家
・ネタニヤフの風刺画がボツになった事に抗議
・契約打ち切り
(全員書ききれず最後の1人省略)
https://www.newsweek.com/israel-gaza-hamas-celebrities-social-media-comments-cancel-culture-1845966
『ボトムス 最底で最強?な私たち』感想
アホなレズビアンでもそれでいい。真打ちは遅れてやってくると言うし…。フェミニストにもなれないクィアな女子高校生2人が、ただモテたいがためにファイトクラブを開始。こんな映画も必要です。日本では残念ながら劇場未公開で、配信スルーとなりましたが、アホなクィア映画を望んでいた人には一足早いクリスマスプレゼントです。🏳️🌈
20才以上。二次創作読みます書きます。