近所の大宅壮一文庫にて、今月末まで『アニメージュ』読み放題をやっており、いろいろ読んできた。おもに79年〜80年あたりのもの。
自分が最初に買った『サイボーグ009』が表紙の79年6月号が懐かしくも刺激的。
巻頭は『宝島』最終回再録で、見ていなかった(日曜日でフジTVの名作劇場の裏番組だったはず)のだけど出崎統監督の名をここで初めて知った。『009』特集ではいきなりアニメ制作プロセスのフローチャートを載せていて、どんなセクションがあって1本のアニメが作られるのか、たぶんこれ読んで知った。劇場版『999』の主題歌決定カラーページの色合いは深みがあった。この号で『ガンダム』の存在も知ったし、聖悠紀の漫画(『黄金の戦士』いきなり最終回)も初めて読んだ。
NHK文化センターの、藤村シシン講座アーカイブ『ギリシャ神話の文学史にせまる』初回、『イリアス』の前半回を視聴した。
リアタイでは3回目から受講したので、1、2回目のホメロス回を見逃したままだった。
『イリアス』16万行、『オデュセイア』12万行の膨大な叙事詩はいかに歌われ、聴かれ、記録され、現代まで残ったのか。
「イリアスはどのように記録されたか問題」がとても興味深い。『イリアス』に「書く」と言う動詞は出てこない、ホメロスは文字を書くことを知らなかったのでは? という最近の研究成果。
真相は後半回になるが、今でも古代ギリシャの文学や歴史を研究している人々がいて、知識がUpdateされている。
ここからの連想:ある動詞が存在しない未知の古文書、あるいは何を表しているのかまったく不明な動詞が存在する古文書の発見からはじまるSF……
(神狩り、あるいは中動態の世界?)
いや、未来の文書でも宇宙人の文書でもいいのだが。
深夜残業のお供。
https://youtu.be/7LzkI8yBKoA
ラクリマ・クリスティがApple Musicには入っていないことを知った。悲しい。
「偏西風」聴けないじゃん。
想定されていたことではありましたが、暗くなると眠くなるので、『美女と野獣』は途中から寝てました。丁寧に作られていたという印象。
『オルフェ』はとても好みの世界観。
現代を舞台にして神話を再現するというのはとても魅力的な試み。しかし、曲線的なフォルムの自動車が走り、詩人の集まるカフェがあるような世界は、それ自体すでに神話的な世界ではないだろうか。
あと、自分の好きな映画監督や作家は、こういうものをちゃんと若い頃に観て血肉にしてきたのだなあと思い、自分の無教養が悔やまれる。
QT: https://fedibird.com/@TricolorGroupJP/109654392920107149 [参照]
わずかながら、紙の年賀状をいただく方がいらして(ここにはいない)……今日、寒中見舞いで返事出しまししました。
作家、ライター/主にSF小説などを書きます。第12回創元SF短編賞最終候補。ゲンロンSF創作講座第4, 6, 7期受講生。