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プロレスで世界チャンピオンのベルトは「強い」だけの男では巻けないんですよね。興行なので。
レスラーとして本人に強さも含んだ魅力があることはもちろん必要だけど、世界中(まあ、米国各州大都市)のリングに上がって、どこでも客が入る選手でなければならない。
そのためには、挑戦者の魅力や強さを引き出し、試合を盛り上げる力も必要。ボクシングや総合格闘技なら1ラウンドKOや秒殺でも盛り上がるけど、一方的に勝つのでなく、30分なり60分なり会場を沸かす能力、試合を組み立てて流れを作る能力が問われる。挑戦者が仮にB級レスラーでも、強豪であるように思わせ、客を熱狂させるのが良いレスラー。
何度も何度もNWA世界のベルト(当時、最高に権威があったベルト)を巻いているハーリー・レイスやリック・フレアーは、それが多分抜群にうまかったのだと思う。
父親のフリッツ・フォン・エリックの試合を見たことはないけれど、アイアン・クローで一方的に勝つ感じの戦い方からすると、相手に花を持たせることはできないタイプの選手で、だからテキサスローカルのチャンピオンにはなれても、世界のベルトは獲らせてもらえなかったのでは、と映画での描き方からは感じた。
そういうところも、悪しき父性が影響している。

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立川の映画館で『アイアン・クロー』と『メメント』をハシゴしました。

『アイアン・クロー』は実在のプロレス一家、フォン・エリック・ファミリーの悲劇を題材にしたドラマ。80年代の『世界のプロレス』の世界。
「強い男であれ」という父の抑圧のもとで、四兄弟(子供のうちに亡くなった長男がいるから正しくは五兄弟)のうち急死(病気を隠していたのが一因)ひとり、自殺二人。そこから、リタイアすることで、生きながらえた次男と妻子たち。彼が生き方を考え直すことになった一因が、挑戦者として戦った世界チャンピオンリック・フレアーが気楽に試合後に飲みに誘ってくる姿だったのが印象深かった。

『メメント』は公開当時以来、久しぶりに見ました。よく練られているよなと思いつつも、「これに付き合う必要あるのかしら?」という気にもなった。あとディテールを追いきれていないところに、自分の老化を感じましたよ。
「なりたい自分であるために、記録も記憶も嘘をつくのだ」という結論はわかりみがある。

そう言えば、稲田さん参加アンソロの在庫、うちにもあったな……

今週『オッペンハイマー』を観ました。その感想メモ。
・欧米社会の、またはアカデミアの、国境を越えた交流、風通しの良さ、自由さ。移動と田園風景。
・カットを切り刻んで時間軸をシャッフルすることで生まれるエモーションと、それでも崩れないロジック。『メメント』で味を占めた、というか脚本と編集に絶対的な自信を持っているな。
・人間の多面性。複雑さを複雑なままに描く。容赦無く。
・会話、台詞強い。脚本読みたい(見習いたい)。予言のように象徴的。それは時には女をミューズとして扱うことにもなるが。
・実験の描き方。屋外でのんびりサングラスをかけたひとたちの暢気さ。音と光の速度差を無音シーン演出に使う、表現と写実の交差。
・この、ガッツポーズして皆で盛り上がっている空気、熱狂、他国(有色人種?)への態度が、現在も続いているのだな。
・モーツァルトとサリエリ。信用できない語り手。

自分はバツイチの独り者だけど、生涯未婚率(50歳時点の未婚率)は30%に近く、離別死別を含んだ60歳時点の独身率がそれ以上という社会で、
結婚できて一人前みたいのを刷り込まれたまま年取ってる人は、辛いだろうとは思うし、あのクソみたいな親でも結婚してるのに、みたいに拗らせてる大人がいてもやむを得ないな……

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ツイッターあたりでいう「弱者男性」って「タダでやらせてくれる女もいないし、やらせてもらうための金もない。この惨めな俺を救ってくれ!」みたいなことでいいのかしら? 実際には金も女も持ってる男が主張していることは、あるのかもしれないけど。
もちろん、そう言って女性アカウントに絡めば迷惑なだけなのは当然で、まして犯罪行為は犯罪でしかない。
しかし21世紀を生きる男性の99%は弱者で、1%に搾取されている存在だってことは忘れてはいけないだろう。むしろ男は積極的に弱者であることを自ら認めていくべきでは、と言う気はしている。

結婚制度は家父長制を維持するものだから無くすべき、という意見はよく見るけども、最近の自分は、それは「資本主義を肯定することになるから労働組合を作ったり入ったりするのはよろしくない」というくらい悪手ではないかという気がしている。
個人が権力に対抗するための最小単位としての「家族」はむしろ必要ではないか。「公助よりまず自助、共助」ということを、公助を実践する気の無さそうな政府が言うなよ、とは思うが、じっさい公助どころか、公の暴力になることもある国家に対して、弱い個人が連帯するためのあらゆる手段は守るべきではという気がする。
もちろん、ここには同性婚も含むし、そもそも繋がる根拠が「愛情」である必要もないと思っていて。それが戸籍上の結婚の意味のすり替えであれ、パートナーシップ制度の拡張であれ何でもいいけど。

文芸誌でパレスチナを取り上げた時期としては、SFマガジン2月号(2023年12月25日発行)の紅坂紫「パレスチナSF特集」が2ページの記事ながらもっとも早いのでは。

Mac mini2019(intel) をそろそろ買い換えようかとも思うが、文書書きだとたいして困ってないのだよな……
約10万円で買った林檎5株が13万円そこそこなので、20万くらいになってからにしようかとも思う……先にiPad買い替えか、Watchデビューかもしれないけど。

school.genron.co.jp/works/sf/2
SF創作講座、最終課題を提出しました。
甲殻類的な異星生物を主人公にした、刺青と障害と記憶についての物語です。人間は出てきません。

最終課題を無事終えたら、SF大会の企画を企みたい
なんか考えている方いるかしら?

V系SFアンソロ・2ndアルバムを12月1日発行の予定ですが、BUCK-TICKの新曲は12月発売→即・武道館と予想して『直前予想:第2期BUCK-TICKをSF的に幻聴する』というB-T論を書こうかと思います。

先に出るようなら、普通に新譜のディスクレビューを書きます。

文学フリマ東京38、出店者3ヶ所に寄稿しております。原稿書いたのはまだ一つなので予定、ですが……😅
c.bunfree.net/event/tokyo38

『G-1.0』って、日本人が見ると「G=米軍に帝都東京に原爆落とされて、政府も軍もケツまくって逃げたから自助共助でなんとかする話」だと思うのですが、米国ではきっと「人外の恐ろしいもの=異教徒がNYを破壊したところを、市民が立ち上がって敵を倒す話(の隠喩)」として見てるから大ヒットしているのでは? と疑っていて、実際のところどうなのか向こうの批評とか知りたい。

いわゆる独立系書店が目指す書店像と、国が支援したい書店像はまったく異なるものではないかなあ、と思う次第。
ヘイト本や教育勅語や改正日本国憲法などで国民を洗脳しようとしても、そもそも本屋がなければ届かないし、カフェがなければ教育できないってことに、政府も気づいたということでは?

「残された人間は、神様から何かやれって言われてるってことだから」
『音楽と人』BUCK-TICKインタビューを読んだ。
それは何よりも残ったメンバー四人で新しいBUCK-TICKを創っていくという話である。
そういう文脈なのはもちろん承知の上で、自分たちも、自分も、残された人間の一人だってことを考えざるを得ない。

noteの記事をUPしたら即いいね&フォローがあって、その人のページに飛んだら、Python入門記事を有料で書いているSEさんだった。
購入してもらうための宣伝行為だったらしい。それは別にいいのだけど、記事の中に『自動でいいねするプログラムの書き方』的なものがあり、萎えた 笑

この人の積極的な営業努力は立派と思う。

創元SF短編賞、一次選考通過いたしました。
知ってる方も見知らぬ方もおめでとう。二次選考、最終候補作の発表は3末〜4月上旬でしょうか。残りたい。

Twitterでのこれの投稿には、面識のある人の「いいね」が40個くらいついています。この5年ほどで新しく知り合った人たちばかりで、幸福な50代を生きてるなあという気はします。

V系SFアンソロを作っている中心メンバーで「V系SF通信」という無料のニュースレターを発行しています。
昨日、ニュースレターVol.2 発行しました。 ライブレポートと、12月の に出すアンソロ第2弾について書いています。
登録無料で読めますので、どうぞよろしく。
また未登録の方にも中身が分かるよう、リンク先で全文公開しております
visualsf.theletter.jp/

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