津久井五月さんがnoteに投稿された短編「川田さんの遺書」を読了
近所の老人の死から始まって、少女が成長し、世界の解像度を増し、仄かな苦しみや迷いを抱えるのを、老人に関わる不思議な物体を交えて書かれた青春譚
内心で世界の解像度を上げるくだりの鮮やかさが印象的
https://note.com/tsukkuny/n/nfdcc7576fb07?sub_rt=share_pw
津久井五月さんがいきなりPixivFanboxに投稿された、「ラスト・サパー・アンド・ファースト・サマー」を読了
都市機能含むほぼ全てを仮想空間に写した世界
仮想空間に移住する前に「製造」される子供達と、それでもそこにポリシーを持つ老いたシェフ
その最終夜のディナーの物語
今まで見てきた津久井さんの作品群にはあまりない、何処と無く容赦の無い大人っぽさ、成長の残酷さ、拗れた関係が強調された、希望が待っているはずなのに無常感を覚える作品だった
これは自分も好きな作品かも
仮想空間に移住する題材でよく疑問に思う「住民はどこから?」にも焦点が当たっていた
あと、これまで津久井さんは、分子料理、自分で栽培した野菜、昆虫などを用いた独創料理などを描写されてきたが、ここまで精密で、感情を喚起させるような料理の描写を見たのは初めてだ
ひょっとして料理テーマも得意なのでは、と思うレベル
というわけで、終末世界のディナーを見たい方、おすすめです
リンクはこちら
津久井五月さん作
「われらアルカディアにありき」はこちら
https://planet.kaguya-sf.com/stories/warera-arkadiani-ariki
化野夕陽さん作の「春の魚」はこちら
https://planet.kaguya-sf.com/stories/haru-no-sakana
続いて、エラ・メンズィーズ氏の「雨から離れて」を読了…温暖化によりダメージを負った地球環境が回復し、尚も生態系と人々の心に消えない傷を与えた未来のお話
母親の、温暖化時代の苦難を忘れられず我が子を縛り付けてしまう描写と、母と一緒に自由になりたい主人公のすれ違いに胸がしめつけられる
https://planet.kaguya-sf.com/stories/the-world-away-from-the-rain
I love biology(ichthyology etc.), aquarium, speculative evolution, science fiction and furry(kemono).
生物学(魚類学など)、水族館、思弁進化、SF、ケモノ(ファーリー)が好きです
ちょっと文章も書きます