おれがすごく好きな、谷川俊太郎の詩と合唱を置いておくね
谷川俊太郎「やわらかいいのち ─思春期心身症と呼ばれる少年少女たちに─」
https://marutama-mama.blogspot.com/2015/02/blog-post_17.html?m=1
混声合唱とピアノのための「やわらかいいのち」より第五楽章
https://m.youtube.com/watch?v=ERbhy1C_I6A&pp=ygUf44KE44KP44KJ44GL44GE44GE44Gu44GhIOWQiOWUsQ%3D%3D
18歳選挙権が実際の選挙で始まったのが2018年衆院選。その時から私は個人的な関心とし(全国、地方とも)選挙期間中や直後に旧Twitterで「人生初投票」のワードで投稿を検索してみるようにしています。まぁ18歳の人が初めて投票する時にどんなことを感じているのかなどを知りたいためでした。
2022年の参院選で大きな異変を感じました。この年はガーシーの名前で有名な東谷義和という人がN国から立候補して当選した年です。この時の「人生初投票」の検索ワードに引っかかって出てきた投稿は多くがこの東谷さんに投票したものでした。スクショを残しておけばよかったのですが忘れた。この時の「人生初投票」は特に18歳の人々ではなく、これまで全く選挙にも関心なく投票所にも行ったことがないまあまあの年齢の大人が投票したものが大多数でした。記入した自分の投票用紙の写真なども添付あり、「初めて投票所に行った」とか「ガーシーさんこれからも真実を暴いてください」と言った文が書かれていました。
これ、かなり強く私の頭に残っています。
鉄腕アトムの主題歌の歌詞、マザーグースのうたやスイミー、PEANUTSの翻訳、詩集、対談集、幼い頃からずっと今まで、私のそばにいてくれた谷川俊太郎さんの言葉たち。
帰国した時に書店で手に取ったこの絵本も、衝撃的でした。
https://shop.hishigatabunko.com/?pid=142336470
兵庫県議会の百条委員会をしていた議員の自宅に、立花隆に先導された群衆が詰めかけていたという話が伝えられていますが、こうした振る舞いが指弾されるのではなく、容認されてしまうところが、まさに価値観の転倒として起きていることで、通常の健全な民主主義の解釈で理解すると、事態を見誤ることになると思います。
ナチスのならずものが民主主義の制度を乗っ取っていく、そしてそれをおもしろがって容認していく人びと、アーレントの描写していた箇所を彷彿とさせます。
相互理解は難しい。
知識があったり判断が正しかったりする結果として、そばにいる人間をみじめな気持ちにさせてしまう。そんなことをするつもりはなかったのに。
例えば、円高・円安の意味がわからない相手に、トランプ当選が通貨レートに与える影響を理解させることは不可能だ。「あー、はいはい、私みたいなバカには理解できないやつね」と返される。
こちらが時間をかけて説明しようとしても、相手はそもそも理解したくはない。どんなに平易に説明しようとしても、語彙が圧倒的に違う。
知の断絶とでも呼ぶべき断崖絶壁。
結果からいえばこちらが正しいし、
それは後から数字として証明されたとしても、事前の相互理解はできない。議論も成立しない。説明を試みてもただ「あいつらはこっちをバカ扱いしてくる」という憎しみがあるだけだ。
「俺たちはわかっている、あいつらはわかっていない」。
集団がその内部で共有する(わかっている)倫理や情報の是非は各集団の栄枯盛衰でしか証明されず、異なった倫理や情報を持つ集団どうしがわかりあえはしない。歴史上、具体的事例は枚挙に暇がないし、あるいは人類の限界なのかもしれない。悲しい。
おしまい。
くだらない話をくだらなく。
peace,liberty,kindness.