この中にも出てくる話だけど、『父方の祖父に関しては、人に尋ねたり書類を見たりすれば、するすると話が出てくる。が、祖母は住んでいた土地の役所に行って「〇〇という女性」について尋ねても手掛かりが得られない。土地で聞き込みをしても「女性は名前で呼ばないから、名前を尋ねられてもわからない」と言われてしまう』と。
女性は常に、男の娘、男の妻、男の母、としてしか扱われず、名前も存在も奪われる。
自らを「(内)」と名乗る彼女は、それでも自分や、自分の母、自分の娘たちの存在を消すこと自体が「美しい日本の文化」と信じているのだろう。
伊藤詩織さん「ルーツの旅に伴走して」
https://www.youtube.com/watch?v=tygAxGevE34