Twitter.inc の2121年の売り上げは5b(6500億円)で赤字は221m(280億円)。上場してからは黒字の年もあった(2019年は1900億円の利益を出している)ほどなので、赤字体質というわけでもなかった
https://www.businessofapps.com/data/twitter-statistics/
マスクはそんな会社を44bで買った。30bは自己資金。残りの13bは銀行から借りてTwitterの負債にした。この負債の利払いは年間1.5b(1950億円)。無借金だったTwitterは何も新しい事業を行なっていないのに巨額の負債を負わされて、6倍ものコストを支払わなければならない会社に転落した。
あの規模のSNSが無償なのはおかしい、なんていう声を見るけれどTwitterよりもずっと規模の大きなFacebookも利用料を払わずに使えているし、TikTokも広告で回っている。広告収入に依存することの是非はともかく、Twitterが無償で使えたのは不思議でもなんでもない。
Twitterをさが借金まみれの赤字会社になった理由はイーロンマスクの買収が下手くそだった以外の理由はないんだよ。
先日ドラマをやってた有吉佐和子『悪女について』(新潮文庫)を読む。面白く、また、27人へのインタビューで構成されているため短編集のように小分けに読める感じが気楽でもあった。結局は一気に読んでしまったのだけど。各々の立場、性格、出会い方や公子との関係性によって公子への評価がまったく異なり、それは当たり前ではあるが、本人の大胆な行動ゆえ評価の振れ幅が大きくて面白い。インタビュイー同士でも互いの評価をしたり、みな結局は公子という強い引力のある人間に翻弄されている。その描き方が巧みだし、本人以外の語りで公子の形が浮き彫りになる造りも面白かった。戦後の混乱期から高度経済成長期に跨がる数十年の公子の軌跡。エネルギッシュで努力家、氏素性で行われる差別への反発と復讐心も感じたけれど、結局は愛と美を求めた人生だったのか。魅力的な主人公だった。
『君のクイズ』読了。面白かった。でも、私自身クイズ好きなせいもあるのかプレイヤーの思考回路に意外性は感じずむしろ親近感があったし、件の番組は出題自体に意図があるなと気付けたので結末にも意外性は感じなかった。私にとってはそういった“驚き”を期待する作品でなく、過程を楽しむお話だったと思う。
“(自分の人生を背負ったような問題に)正解することが人生を肯定してくれる”感覚は分かると思う。三島が語る最後の2ページがとてもよい。
世界は広くて、「知ること」「知識を得ること」は、見えている世界が広がると共に、未知の世界が更に広がることでもある。それはとても愉しいことだと思うのだ。
https://fedibird.com/@Letstanaporo/110497092502899093 [参照]
という訳で直近で読んだのは「昔日の客」(著者/関口良雄、夏葉社刊)
東京大森にあった古書店「山王書房」の店主である著者の随筆集。元は三茶書房刊だったが幻の名著となっていたものを夏葉社で復刊したもの。
著名な作家らとの交流もあった関口氏は有名な方だったらしいが私は今回初めて知った。”古き良き”といってしまうのは寂しいが、体温を感じる人々との交歓がいくつも描かれている。本好きの心もくすぐる。タイトルの元となるエピソードは忘れ難い。
図書館で借りたので割と駆け足で読んだが、折に触れてページを繰るのが相応しい本かもしれない。
20↑。ついったからの避難用。試しに読書日記にしてみます。