たとえ話
30歳の夫婦
妻「子供が欲しい」
夫「いいよ、でも共働きだから養育費は最低限必要額の半分しか出さないよ。もちろん家事育児は全部お前な。」
妻「そんなん無理」(諦め)
20年後
夫「お前が産まなかったせいでうちには子供がいない!大変だ!」
まあ、今の自民党ってこの夫よね。
アカデミー作品賞、「西部戦線異状なし」と「トップガン:マーヴェリック」が共にノミネートされていて、「究極の反戦映画と究極の軍隊プロパガンダが一緒にノミネートされている」という英語のTW読んで「はは、確かに」と思ったのだけど、
考えてみれば、「トップガン」は前作に比べて、あんまり軍隊プロパガンダという感じはしないな。むしろ理想化されすぎていて、「ミッション・インポッシブル」が現実のスパイ組織の話という気がしないのと同様、あんまり現実の米軍の話という気がしない。前作はもうちょっと軍隊宣伝臭強かったと記憶しているが。まあ、それでも米軍プロモーション意図はばりばりにあるとは思うけどね。
前作の時、「俺、この映画見た後に自衛隊にスカウトされたら入ってしまうわ」と言った男子学生がいたとどこかで読んだような気がしたが、良く考えてみればそれは「愛と青春の旅立ち」だった。トム・クルーズのようにいかにも常人離れしている人よりも、ああいう「努力と根性で成功!彼女も獲得!」という話の方が実はプロモーションとして有効なのかもしれん。
「シブヤで目覚めて」というチェコの小説(翻訳)を読み終わりました。面白かった!
日本文学を研究している大学院生が主人公で(作者も日本文学研究者)、日本文化にさすがに通暁していて、(西欧人によくある)悪い所に目をつぶったオリエンタリズム的称賛でなく、かと言って「深く知って失望した」と言うわけでもなく、既に「異文化」とも言えないほど馴染んでいる、でも変わらずアウトサイダーであるという視点で日本文化を見ているあたりが面白かった。幽体離脱したティーンの主人公が渋谷をさまよいながら、周りにガン無視されているところ、それは主人公が「さまよえる魂」だからではあるが、ひょっとして、作者が日本で過ごした時に、都会の日本人のあの互いを徹底して無視し合っているところに感じた違和感を再現しているのかな、と思った。リアル。
しかし欠点もあって、主人公は大正時代の忘れられた作家を研究していて、この(架空の)作家の作品の引用が長く出てくるのだが、これが大正時代の私小説の再現としていかにもありそうでリアルなのだけど、だから、私からすりゃ退屈で、独りよがりで、何より出てくる女性の境遇が理不尽であることこの上ない。まあ大正時代の日本ならそうだろうと思うのだけど、それに対して現代女性たる主人公がどう感じているのかが書かれていなくて、
2022ベスト
①スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
②私ときどきレッサーパンダ
③グラス・オニオン
④NOPE/ノープ
⑤ベルファスト
⑥コーダ
⑦マチルダ・ザ・ミュージカル
⑧ギレルモ・デル・トロのピノッキオ
⑨ファイアー・アイランド
⑩ブラック・パンサー ワカンダ・フォーエバー
ディズニープラス解約期限の前にと思って、評判最悪の「魔法にかけられて2」を見た。
確かに、話のどうってことなさは激しいし、ミュージカルとしても前作にかなり劣るのだが、エイミーとマヤの悪役合戦の歌は楽しいし、前作で歌わなかったのが前作最大の欠点であるイディーナも1曲聞かせてくれるし、なにより、「これ、撮影中楽しかっただろうなあ」と感じさせるところがあって(要するにユルいってことなんだけど)、まああんまり期待しなければ楽しく見られるのでは。
これ、原題は「DISENCHANTED」、つまり前作の「魔法にかけられて」に対して「魔法からさめて」「うっとり状態から醒めて現実に失望して」という意味で、私はこの題名を聞いた時に、もっとそのへんを追求してくれる鋭いディズニー自己批評(を、楽しくやる)映画になるのではないかと期待したのよね。
でも、まさに「魔法にかけられて2」という、「あれの続編です」以外に何も言っていないユルい邦題が、皮肉にもぴったりくる出来になっていた...
見た人の感想を読んでみると、私のように「DISENCHANTED」をちゃんとやっていない所に不満な人もいれば、その(中途半端な)「DISー」に「前作の夢が壊れた」と失望している人もいて、まあどっちにしても半端な出来ではあったのね。
「グラス・オニオン」見た!久々に、文句なし100%の快作を見た感じ。
まず、「ホワイト・ロータス」もそうだけど、誰が殺されてもあんまり悲しくない富裕層の嫌な奴たちを、でも見ていてとても楽しく説得力もって描くの、最近のハリウッドは上手いなあ。そのへん、金がかけられない業界だと(どこの国とは言いませんが)、本作でジャネール・モネイがやってたみたいな「金持ちビッチごっこ」に見えてしまうのよね。そのへん本作は、衣装から建築からインテリアから、ばっちり金がかかってる感じで、だからこそそれを(物理的にも、比喩的にも)ぶっ壊すことにカタルシスがある。
次に、キャスト!ああキャスト!これだけでも十分満足のゆくご馳走(本作は他も良いけど)。とにかく全員が適役快演で素晴らしい。一人一人書いてるとキリがないほど。
そしてもちろん、マーダーミステリとしても完璧。
そして、ちょいちょい出てくる細かい「名前だけのカメオ」のくすぐりが楽しいのだけど、よく考えてみると、それらが「自分の名前を糧に儲けている人」で、「全員が白人男性」であることも、本作の裏テーマに繋がっているのがまた上手い。
#ホワイトロータス シーズン2を見終わったのだけど、タニア、あんなに生まれつきの金持ちなのに、
ちなみにここ↓ 更新していたのは2008-2011年
ジョン・スチュワート時代のデイリーショーについて書いたことがほぼ残っていたのが嬉しい。オーブリー・マチュリンの最終巻について書いたのも残ってた。
https://kumiko-meru.hatenadiary.org/