先日のニュースの件で興味を持ったので読んでみました。
雪崩の調査のデータの解説部分は理解が難しく、飛ばし読みしましたが、冬山の専門家であれば決して立ち入らないような所に入ってしまったこと、高校生を指導する立場にあった高校教員の中でも山岳の専門家とされた人たちが、過失と言う言葉では不適当なレベルの過ちをいくつも犯していたことが書かれており、今回の裁判で実刑という厳しい判決に至ったのも、納得させられました。
一刻を争う場面にもかかわらず、本部を通して救助要請をするということに捕らわれて、携帯が使える状況にあったにも関わらず現場からの救助要請がされなかった上に、本部の教員は片付けの為に連絡用の無線から離れていて連絡が付かなかったとか、専門家ではない引率の教員や学生が中止になると思うレベルの降雪があり、実地訓練の内容が変更されたものの、"専門家"の教員の間で何をするか互いに把握し切れておらず、事故後の聞き取り調査でも"専門家"の発言内容に誤りが多く、専門家としての力量が疑われる点、さらには、遺族に対する"専門家"の教員や教育委員会の対応の不誠実さなど、なかなか酷かったようです。
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そんな中、死者がでてしまったグループで生き残ることができた高校生が、この事故の経験を無駄にしないようにと、冬山を安全に登るための活動に参加していくところに希望がありました。
聞き取り調査でも、高校生から教員達に批判めいたことは一切出ていなかったようですが、状況証拠からすると、しっかりしてよね大人と言わざるを得ない状況に感じました。
また、事故は突然やってくるのではなく、数々の前兆を無視した結果引き起こされるのだとの印象も受けました。当日という意味では無いですが、過去にも近くで雪崩が起きていたり、今回の地点でも目印になっていた木は雪崩が起きて人がぶつかったといういわくのある木だったり、そこかしこに、前触れがあるんですよね。にも関わらず、"専門家"の先生がそれらを無視して、ともすると、上手く切り抜けたことを成功体験として甘くみてしまっていたように思われます。
これについては、冬山に限った話では無いと思うので、山登りをしなくても、このような事故から学べる所が大いにあるかと思いました。