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せっかく都会に出たのでこれを観てきたよ~

江戸から近代にかけての、とんでもなく緻密で精緻な手作業の凄さをたっぷり味わってきた。まずはじめの『江戸図屏風』から「このでかさの屏風にこんなにちまちまと人間と動物を!?」という驚き、人間も動物もなんかちいさくてめちゃくちゃかわいいやつとして描かれてて胸キュンだった……。

動物たちだけではなく、人の営みも可愛く描かれててよかったな。小林清親の元旦の大名行列の錦絵で、皆真面目な表情なんだけど道端の子どもに手を振られてニコニコしてるおじさんがいたり、朝鮮通信使を描いた巻物では馬上から子どもの従者に丁寧にお礼を言ってる通信使や煙管についてコミュニケーション取ってる馬上の人と日本人従者が描かれてたり、「美人絵」も半纏着込んでぬくぬく読書してる女性の前で、こたつの上の猫が丸まってたり。←こんなの幸福以外の何物でもないわ~……。
浮世絵・錦絵等だけじゃなくて細工物、煙草入れの留め金の部分のごく小さなトンボとかサルとかカタツムリの細かさ、型紙の図版や刺しゅうの可愛さ、これほんとに木版印刷?というくらいの繊細な線で描かれた出版物、着色までされてる魚図鑑(しかも自費出版!)とかもうワンダーですね!としか言いようがありません。動物モチーフの蠟燭立てや今戸焼やブリキのおもちゃなどの玩具の展示も良かった。

あと『江戸図屏風』犬が人間よりでかく描かれてて、逆に馬が小さいためちょっとびっくりするんですが、展示の終わりに映像資料が流れてた。それによると江戸時代の国産の馬は実際とても小さくて(映像で見たら可愛かった)、そのため朝鮮通信使の巻物でも馬上の人と路上の人の距離が近かったのね~とタメになりました。犬に関しては大名などが権力を誇示するためにポルトガルからグレイハウンド等の狩猟犬を輸入していた由。歌川広重とかが描く犬めっちゃ丸くて小さくてニコニコしてるのになんでこんなに大きい犬がいるんだろうという謎が解けました。逆に浮世絵等に登場する丸くて小さい犬はなんなんだろうポメラニアンの祖先なのか……上流階級の女性が狆飼ってたとかは解説でよく見るんだけど、市井にいっぱいいるらしきあの可愛くて丸い犬は現代だと何が近いんだ、謎が増えた。

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