すごーくトリビアな話題です。

Netflix版「三体」の第2話で、1977年のコンピュータ画面に中国語(簡体字)が表示される場面があった。

思ったことは、「この時代のラスター方式CRTディスプレイは漢字表示に対応していたのだろうか?」

一つの説は、「ベクター方式のCRTではないか」ということ。「葉文潔が自ら計算機をハックしベクター方式CRTディスプレイを使って中国語を表示できる仕組みを開発した」という仮説はどうだろう。

もちろん単なる仮説だが、葉文潔ならやりそうな気がする。

(なお、最初の日本語ワープロ製品である東芝JW-10は1978年。技術的にはこの時代の高解像度ラスターディスプレイがあれば漢字表示は可能だったが、当時の中国では入手困難だったのではないか)

日本の事例をもう少し掘り下げてみる。

Wikipediaによれば、1972年に富士通は最初の漢字ディスプレイF6570を製品化。その仕掛けは「高速回転する文字盤の上の漢字を撮影して表示する」という非常にトリッキーなものだった。

1978年の漢字ディスプレイF6580は、32×32ドットのフォントを格納し、漢字を表示した。漢字フォント供給のためディスク装置を備えた専用の制御装置を用意した。
ja.wikipedia.org/wiki/ディスプレイ_(

中国側の資料は見つからないが、1977年の中国で「コンピュータ画面に漢字を表示すること」のはそうとう凄いことです。

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参考まで:
富士通F6570漢字ディスプレイを使用した情報システムに関する論文が見つかった。1977年。

この時代は「漢字を含む情報を表示、印刷する」ことが論文になるテーマでした。

jstage.jst.go.jp/article/johok

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