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お題「その先は言わないで」で書いた「ハッピーミールと、いらない子」を読もう monogatary.com/episode/164003? #monogatary

お題「何気ない日常を淡々と描いた物語」で書いた「眠る街(Ciudad en dormir)」を読もう monogatary.com/story/162504?sh #monogatary @monogatary_com

お題「初日」で書いた「時に俺は叫ぶよう感じる(Falta de ocasión sexual)」を読もう monogatary.com/story/163341?sh #monogatary @monogatary_com

読書備忘録『水いらず』 

*新潮文庫(1971)
*ジャン=ポール・サルトル(著)
*伊吹武彦 他(訳)
哲学と文学は簡単に切り離せるものではないけれど、実存主義の作家には取りわけ境界線を設けない印象がある。サルトルは代表格といえる。実存主義の思想家であるサルトルは、第二次世界大戦以前の若い時分から両分野を渡り歩いた強者だった。その足跡は短編小説集『水いらず』の収録作にも残されている。各作品の発表時期は長編小説『嘔吐』とほぼおなじで、実存を追究するサルトルの思想を覗き見ることができる。表題作は破綻寸前の夫婦の物語である。性的不能者である夫と、絶望して愛人の元に逃げようとする妻。ここでは肉体的な嫌悪と疑念が鍵を握り、妻が夫に希望を見出すまでの過渡期が入念に表現されている。そのほか、処刑間近の死刑囚が皮肉な顛末を迎える『壁』、狂気に取り憑かれた娘婿に対する父・母・娘の思惑に迫る『部屋』、ヒロイズムをこじらせた人物が大量殺戮と自殺を計画する『エロストラート』、自我を見失った少年が他者の視線に自己を見出していく『一指導者の幼年時代』という実存を主題とする物語が続く。

バレンタインは如月さんからチョコをいただいたので、ちゃんと残さず飲み干した。昨年は立ち位置を中心に寄せたため彼女がチョコに隠れてしまった。おなじ失敗はしない。

気圧はV字回復する頃かな。台風がきたわけでもないのに980hPaを切るとは思わなかった。ただ高気圧自体は歓迎するも、急激に上昇するからこれもこれで身体に障らないか心配ではある。

お題「何気ない日常を淡々と描いた物語」で書いた「眠る街(Ciudad en dormir)」を読もう

先日投稿した掌編「構え、狙え、撃て(¡Sostenga, enfoca, dispara!)」の前日譚です

monogatary.com/episode/162509? #monogatary

昨日の地震で本棚がずれていないか確認したら、押し入れの襖とのあいだに巨大な蜘蛛の巣が張られていた。どうしようかな。害虫を捕獲くれるのは助かるけれど、ここに張られると困るから解体せざるを得ない。蜘蛛さんごめんね。

揺れ始めたときの地響きが凄まじく、初期段階で「やばい」と肝を潰した。本棚に寄りかかり倒れないように(潰されないように)対処。当分余震に気を付けるとする。

めも。ベルナルド・カルヴァーリョ『九夜』(水声社/宮入亮=訳)2020年12月25日発売。
2021年1月4日という情報もある。ともあれ刊行がとまっていた「ブラジル現代文学コレクション」から新刊が出たのは嬉しい。
note.com/komugiteki/n/nb26f80d

読書備忘録『ウィトゲンシュタインの愛人』 

*国書刊行会(2020)
*デイヴィッド・マークソン(著)
*木原善彦(訳)
実験小説と聞いてぼんやり想像する方向性は不完全ながらもある。でも『ウィトゲンシュタインの愛人』の実験性は想定外だった。物語の概要を説明するにも、明確な起承転結が設けられているのではなく、大きな謎が解き明かされることもないのだ。はっきりしているのは、人類最後の一人となったケイトという人物の独白であること。地上から人類が消えた理由も、ケイトだけ生存している理由もわからない。海辺の家で孤独な日常を送る彼女の語り口は淡々としている。正確にはタイプライターで書かれた彼女の文章だ。過去には生存者を求めて捨てられた自動車を乗り継ぎながら各地を旅したこともあった。その旅路の果てにあったものはタイプライターだった。即興的な彼女の文章は脱線と跳躍を繰り返し、話題は時間軸を無視して自由奔放に飛びまわる。家族の話を語っていたら洗濯物の話に移り、旅の話からウィリアム・ギャディスの話に変わる。自由連想法を思わせる想像の跳躍は物語の欠片を落とし、呟きを寄せ集めたような不思議な小説世界を構築していく。

そんな『俺』の出逢った『海辺の彼女』は、犬を飼う美しい人妻。彼女と重ねるエロティックな逢瀬、そして食事や小旅行で共有する居心地のいい時間を切り取った短編集。
彼女とあの娘と女友達と俺と: 海辺の彼女編 (インゲン書房) 松代守弘
books.rakuten.co.jp/rk/e7e3fe2

世間の話題でもやもやすることがあったので、激しい系のプログレを聴いて気分転換を図るなど。選曲は以下の通り。
アルティ・エ・メスティエリ『JP Gravità 9.81』
キング・クリムゾン『21st Century Schizoid Man』
四人囃子『一触即発』

そんな『俺』の出逢った『海辺の彼女』は、犬を飼う美しい人妻。彼女と重ねるエロティックな逢瀬、そして食事や小旅行で共有する居心地のいい時間を切り取った短編集。
彼女とあの娘と女友達と俺と: 海辺の彼女編 (インゲン書房) 松代守弘
books.rakuten.co.jp/rk/e7e3fe2

誕生日は終わり、また新たな日々が始まります。心身のバランスを守りながらぼちぼちとやっていきます。改めまして、今後もよろしくお願い申しあげます。

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