時はバブル前夜というか、バブルの頃というか、高校の友だちとかは、皆んな海外旅行とかバンバンしてたんだけど、私はうちを出て一人暮らしして、その上ワンゲルやってたから(ワンゲルって身なりがいつも汚い割にお金がかかる部活だったと思う)貧乏だったし、でも、ああいう国内旅行が楽しかった。
中高時代の友だちは、自宅が東京にあったから、わざわざ一人暮らししている人なんていなかったし(多分、私はわざわざ家を出て貧乏暮らしして、経済効率的にかんがえて愚か者だと思われていた)、東京の自宅に住んでると、大学出た後なんかは特にそうだけど、収入を全部自分のために使えるから、本当に経済的には皆んな余裕があった。私はだけが貧乏だった。
でも、当時も他人がどう思うかはともかく自分ではどうしてもそうしたかったし、今振り返れば、お金はなかったけど、あの時、家を出て本当に良かったと思う。
私にとっては、死なずに生きるためにはその選択肢しかなかった。
日本中がお金持ちで、浮かれ騒いでいた時に、何故か私は(あくまで「それに比べれば」だけど)あんまりお金がなかった。まぁそれでも今の若い人の貧しさとは違っていたと思う。先の(経済的)心配もあんまりしてなかったし。