青春18きっぷ、もう使う機会は多分死ぬまでないだろうけど、若い頃はお世話になったよなぁ。
私の場合は、ワンゲルの合宿の帰りによく使った(帰りは現地解散だったので)。ひとりでシュラフ持って(キスリングザックごとだから他の装備も持って)、鈍行で、ステビバ(=ステーションビバーク。要は駅の待合室の床とかにシュラフで寝転がって寝泊まりする)しながら東京まで帰ってくる。
私の上の代とかは、女子でそれやる人いなかったみたいで、危ないとか言われながらやってましたね。今よりは安全だったんだと思う。特に怖い思いをしたとか、気持ち悪い目に遭ったとかはなかった。
沖縄でそれをやろうとした時は先輩たちが心配してくれて、人畜無害と公認の男子の先輩との2人旅になって、あれはあれで、2人での超貧乏・爆笑旅行は、とても面白かったけど。忘れられない思い出。
あ、青春18切符の話だった。
そう。現地解散したあと、北海道では、あれで、もう今は廃線になっちゃった赤字ローカル線(白糠線)に何の目的もなく乗ってみたり…。九州から帰ってくるのに山陽線の鈍行乗り継いで、途中で適当な駅(安芸川尻とか言う駅だったかなぁ)で降りて寝て、地元の人の家でご飯ご馳走になったり、近くの海を教えて貰って泳いだり。
時はバブル前夜というか、バブルの頃というか、高校の友だちとかは、皆んな海外旅行とかバンバンしてたんだけど、私はうちを出て一人暮らしして、その上ワンゲルやってたから(ワンゲルって身なりがいつも汚い割にお金がかかる部活だったと思う)貧乏だったし、でも、ああいう国内旅行が楽しかった。
中高時代の友だちは、自宅が東京にあったから、わざわざ一人暮らししている人なんていなかったし(多分、私はわざわざ家を出て貧乏暮らしして、経済効率的にかんがえて愚か者だと思われていた)、東京の自宅に住んでると、大学出た後なんかは特にそうだけど、収入を全部自分のために使えるから、本当に経済的には皆んな余裕があった。私はだけが貧乏だった。
でも、当時も他人がどう思うかはともかく自分ではどうしてもそうしたかったし、今振り返れば、お金はなかったけど、あの時、家を出て本当に良かったと思う。
私にとっては、死なずに生きるためにはその選択肢しかなかった。
日本中がお金持ちで、浮かれ騒いでいた時に、何故か私は(あくまで「それに比べれば」だけど)あんまりお金がなかった。まぁそれでも今の若い人の貧しさとは違っていたと思う。先の(経済的)心配もあんまりしてなかったし。