繰り返しになるけど、依存は決して悪いことではない。むしろ安心して他者に依存できることは人生を豊かにする。
問題は依存することが悪いことで自立することが良いことだと思って、依存を否認すること。自分は依存しないで生きられると錯覚すること。
依存を負債とか負い目とか負けとか屈辱とか自分の不甲斐さとか…要は互いの存在価値の上下を競い合う尺度みたいに感じてしまうと、他人に依存することのハードルが上がってしまう。安心して気持ちよく依存できなくなる。むしろ相手よりも少しでも恩を売る側になって、(口に出してであれ、内心であれ)相手を責め立てないと安心できない。
依存した時(させてもらった時)って、本当は「その場で心から感謝してそれでチャラ」であとあとまで引きずる必要なんてないんだけど。
例えば、世話を焼いたり愛情を与えたりした時に、それで恩を売ったり、自分の負担をくどくど訴えたり、不機嫌そうにしたりするような親に育てられちゃうと、人は長じても他者に安心して依存する(甘える)ことができなくなる。
あと「感謝」は他人に強要されてするものではない。内発的に自然に出てくるものだし、出てこないのを無理に感謝しようと思っても恨みが溜まるだけ。今の政府みたいに「感謝すべき」みたいに言われたら意地でもしたくなくなるのが人情。
不甲斐さ→不甲斐なさ