孤伏澤つたゐ『ゆけ、この広い広い大通りを』読了。知り合いに会いたくなくて遠くのカフェに行く描写や運転免許がなくて親に送ってもらうしんどさに激しく共感しながら読みました。バイク乗りのトランス女性、都会から帰ってきたフェミニスト、幼馴染と結婚して地元で暮らす専業主婦の三人のそれぞれの人生の苦味が丁寧に書かれてる。この種の物語を作ろうとしたとき、ある意味で世間から期待される生き方をしている側は敵か風景にされそうだけど、そうではなくて意外にも語り手は専業主婦になった女性なんだよね。こどもたちの愛くるしくも鬱陶しい仕草の拾い上げ方も巧みで、こんなにいろんなものが見える目を持ってこんなにいろんな立場について考えられる強い心があるということがほんとうにすごい。まじでみんなに読んでもらいたい。とくに地元に住んでる人は首がもげるほど頷きながら読んでほしい。これ何か賞あげないといけないやつよ!!
@tutai_k そうなんですよ…せざるをえない。ひとはそんなに自由には選べない。今日は母の通院に運転手として付き合って待合室でこの本を読んだので「まさにこの暮らしのことを書いてくれてありがとう…」という気持ちになりました。後半で語り手があとの2人にどう思われてるか明らかになるところも気が利いててすごくよかったです!
@yukioi ユキオさんこんにちは。本を読んでくださってありがとうございます!
「地元で生きる」と言う選択をした(せざるをえない)ひとたちの側で一緒に地元を見られる物語が作れたらいいなあと思っていたので、感想をいただけてとてもうれしいです。
書くことが出来て、とてもよかったな~と報われた思いでいます。ありがとうございます!