「ダントン」、1983年だから、ちょうど「30年」ではなく、「40年」でした。
いやはや、まさに「記憶」の遠近法の狂いです。
それにしても40年とは・・・映画界も変わるわけです。
フランス革命時を舞台にした映画としてはヌーヴェル・ヴァーグの一員E.ロメールの『グレースと公爵』(2001年)がある。
ロメールはヌーヴェル・バーグの「兄」として長く活躍し、傑作も多く、全体としてはワイダよりいいとと思うが、この映画に関しては『ダントン』が上。状況設定の力にもよるが、緊迫感が全く違う。
ロメール、好きな監督の一人だったが、晩年は次作の『三重スパイ』も今一つだった。
あまりマクロな政治と関わる事件を撮るのが得意ではないのかもしれない。