訂正と「戦間期の精神」、そして『勉強の哲学』の著者、千葉さんについて
『シュルレアリスム宣言』(正)
尚、日本のシュルレアリスム研究はブルトンとアラゴンがWWIの際、共に医学者として「地獄の西部戦線」に従事したこととシュルレアリスムの「(反)美学」の関係にほとんど着目しない。「西部戦線」では「人間の尊厳」、「生命の有機的統一」などは、霰のような砲弾の嵐によって、文字通り「バラバラ」の肉片へと砕け散っていたのです。
これこそがまさに「シュール」レアリスムたる所以。単なる「言語遊戯」ではない。この感覚がアルトーの「器官なき身体」を通じて『アンチ・オイディプス』にまで至る。
B.ウルフ(誤)
V.ウルフ(正)
『ダロウェイ夫人』かつては「意識の流れ」という小説手法の新技法の面から論じられた。
しかし内容的にはPTSD(友人の爆死のフラッシュ・バック)に苦しむセプティマスの飛び降り自殺とダロウェイの内面(死への衝動含む)との交差です。
ナチスの「ブラックリスト」にも入れられていたヴァージニアは1941年WWIIの最中入水自殺しました。
「戦間期の精神」とはブルトン、ウルフ、ジョイス、アルトーと向き合うこと。
さて、千葉雅也さん、これらのテクストについてどのくらい「勉強」されたのだろうか?
訂正)とブルトン、アラゴン、魯迅
ブルトンとアラゴンは「医学者」ではなく、「医学生」として西部戦線に従事。
その凄惨な体験の後、「医者」への道は捨て、「作家」となる。
この点では、日本帝国主義との対決という課題を前にして、医学を捨て、作家・思想家となった、東アジアの魯迅との「同時代性」があるとも言えましょう。(実際、ほぼ同世代)。