多少なりとも90年代ゾンビの感傷、またはここからの脱出のわずかな期待。といったチョロい気持ちでチケットを取った『バーナデット・コーポレーション特集』3本の内《Get Rid of Yourself》、そう私は覚えている。2001年ジェノバ・サミットアナキストの旗の旗がひらめく騒擾の映像に、ブラック・ブロック(警察庁によると“反グローバリズム運動における過激な取組み”)の参加者たちの回想の独白、小花柄のワンピースのクロエ・セヴィニーの朗読、がかぶさるシネ・エッセイで、今も頭を抱えてネットのスクリプトを読もうとしている
戦術しかない/戦略しかない
──「問い」を開く黒い塊(ブラック・ブロック)
酒井隆史(社会思想史、大阪府立大学准教授)
https://www.10plus1.jp/monthly/2016/01/issue-04.php
>「戦略の蒸発」というこのところの趨勢の文脈には、もちろん(より露骨となっている暴力の行使をともなう)管理技術の深化と同時に政治的無力化のいっそうの深化がある。そして、それにともなう、もはや可能性がすべて封じられたという憂鬱な感覚である。
“Get Rid of Yourself” Transcript
https://anarchistwithoutcontent.wordpress.com/2011/07/04/get-rid-of-yourself-transcript/