『外資系コンサルのリサーチ技法 事象を観察し本質を見抜くスキル[第2版]』(上原優)

リサーチについて漠然と知られているハウツーを精緻に整理し、抽象化し、その上で具体例を紹介する一冊。リサーチの究極的な目的とは、調査した個別具体的なデータをインフォメーションへと統合し、解釈することでナレッジとし、法則へと昇華しウィズダムを得ることである。(「DIKWピラミッド」として知られる)。このための、調査、統合、解釈および昇華のための紹介する。

まず、リサーチの目的を三つの視点に分解する(リサーチの目的を定めることは当然であり、本書はその先へ進むための一冊である)。
①「答えるべき問い」(≠知りたいファクト)
②「企画のステージ」(①検討に着手するためか、②仮説を立案するためか、③仮説を検証するためか)
③「成果のレベルとまとめるイメージ」(リサーチを誰にどんなレベル感でどれくらいの速さで見せるか)
これら三つの視点に基づいて、リサーチを設計し、実行し、洞察としてアウトプットする。

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個人的に新しい知見だったのは、リサーチの技法を、情報を「さがす」技法と「つくる」技法の二つに分類する点。「さがす」技法は、その名の通り、検索=探すための技法である。一方の「つくる」技法は、アンケートやフィールド調査、インタビュー、ワークショップにコミットすることで、情報を自ら作るための技法である。「答えるべき問い」を有していないと「やっただけ」で終わる上に、具体例から抽象化するための技術が必要になる。
私のクセとして「さがす」技法に頼りがちな点があるのだが、インタビューをもっと積極的に実行して「つくる」技法を採り入れていきたい。
amzn.to/48dy1Eq

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