Versoから届いたメール。
「あらゆる学生の必読10冊」
https://www.versobooks.com/en-gb/blogs/news/4000-10-books-every-student-should-read
エレン・メイクシンス・ウッド『資本主義の起源』、アンジェラ・デイヴィス『もし奴らが朝にきたら 』、ウォルター・ロドニー[ロドネー]『世界資本主義とアフリカ』、ハーヴェイ『〈資本論〉入門』、ルフェーヴル『日常生活批判』、アンダーソン『想像の共同体』、アドルノ『ミニマ・モラリア』、ルカーチやブロッホ、ベンヤミンらの英語編訳/ジェイムソン序文『Aesthetics and Politics』(大体は訳されている)が並ぶ。
『美学と政治』に加えて、『レイスクラフト』(Karen E. Fields and Barbara J. Fields, Racecraft , 2014)とナンシー・フレイザーの『フェミニズムの財産』(Fortunes of Feminism, 2013)の3冊が未邦訳だが、デイヴィス『もし奴らが朝にきたら 』とロドニー『世界資本主義とアフリカ』は70年代に訳されたまま放置されている。文庫化や復刊が望ましい。
昨日はこの選書の話をして、プーランツァスの政治権力論などが一度日本の左派論壇から無視され消されたこと、ウッドや(なぜかペリー・アンダーソンやジェイムソンまで)こぶし書房から訳されることでNew Left Reviewの窓口がこぶし書房って相当な歪みだろうとか、そんな話をした。
デイヴィスにはこんな近著があるのだが(『アンジェラ・デイヴィスの教え 自由とはたゆみなき闘い』河出書房新社、2021)、この路線も柄谷のマルクス論が消しっ去ったものの一つだよなあ云々。
訳者解説の記事 https://web.kawade.co.jp/bungei/11051/
「私は共産主義者で、進化論者で、国際主義者で、反人種主義者(アンチ・レイシスト)で、反資本主義者で、フェミニストで、黒人で、クィアで、アクティヴィストで、親労働者階級(プロ・ワーキング・クラス)で、革命家で、知的コミュニティ構築者です。」