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この探索を生かしてもっと展開できるのでは…?とも思ったが、作品記述で議論できないうえに総体把握が困難なウェブ小説趨勢を、なんとか苦心して概説しているため、読みごたえがある。

古土「Web二次創作小説史1995-2008 転生オリ主とトリップ夢主」

kakuyomu.jp/works/168173306562

わりと白眉がここかも。

「 読み手側からは[原作沿い系二次創作は]なぜ好まれたのでしょうか? 原作物語への愛着、ではありません。二次創作の「二次」性は別に重視されていません。
 むしろ、同じ物語が微改変されながら何度も語り直されることに独特のグルーヴ感があるからだと考えられます。なろうのテンプレもこういった安全ベースと反復の快楽です。」

この記事は可能なかぎり資料から記述を組み立てている選択が凄味。

だからこそ、「00年代前半の夢小説は、具体的作品や代表的なものを語ろうとするなら、個人サイトも検索サイトも潰れているし、internet archiveからではサイト検索機能は使えない。証言がまとまるのを待つしかない」と、空所の明示もバシバシ出てくる。

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