【木馬亭八月定席六日目】2023年8月6日(日)@浅草木馬亭

今日は企画公演の怪談特集。浪曲の怪談ってどんなだろうと興味津々で出かけた。節が入る分、ひたひたとした怖さというのとは違うけど、ドラマチックさが増す気がして堪能した。どの話もとてもよかった。帰りはにわか雨に降られたけど、スカイツリーにかかるきれいな虹が見られた。8月6日ということをふと思った。

志乃ぶ(美)「みみず医者」
綾那(博喜)「ゆうれい奇談」(沢村博喜作)
小ゆき(理緒)「最強主婦列伝 くれない包丁」
隼人(さくら)「ぬれ手拭い」(国友忠作)
~仲入り~
雪絵(貴美江)「雪おんな」
講談 春陽「江田島騒動」
一太郎(美)「怪談 牡丹灯籠」
琴美(貴美江)「吉田御殿」

とくに好きだったのは、まず綾那さんのゆうれい奇談。前に泉岳寺でも聴いたけれど、本当に噺がよくできていて面白い。コミカルさもあり痛快で。綾那さんの語りは情景がはっきり浮かんでくる。ハスキーな声と目力も素敵。

あと、小ゆき師匠の創作・くれない包丁もよかった。唯一、現代を題材にしていて、嫁姑の確執も絡んだ二重の怖さ。ちょっと馬鹿馬鹿しい感じもありつつ、なのに節回しがすごくてカッコイイ。

あと雪絵師匠の「雪おんな」は、なんだろう、本当にもう、まるでお芝居を見ているようで、本当に雪女に見えたし、その心情がひしひしと伝わってきて、自分でもびっくりするほど涙が出た。沁みた。調べたら、雪絵さんは演歌歌手との二刀流らしい。だから感情の込め方がうまいのかな。とにかく館内誰も泣いていない感じだったのに(^^)、悲しくてわたしだけずーっとハンカチで涙を止めていた。素敵だった。この方はまた聴きたい。

「ぬれ手拭い」は落語にもありそうな、一番怖いのは幽霊じゃなくて人間です、タイプの欲と色が絡んだ怖い話。全部やると一時間かかるらしく、しかも今日の夜の自分の独演会でもかけるつもりにしていたそうで、ちょうど半分のいい場面で「♪ちょうど時間~と、なりま~した」となって、続きが聴きたい人は夜に来てね!といわれても行けないけどね。

やっぱりわたしは女流の浪曲師さんが好きだなあ。でも、客席を埋め尽くさんばかりの高齢男性は、男流の人が出てくるとここぞとばかりに「待ってました!」と声をかけている気がしてちょっとなんだかなーと思った。いや、たぶん完全に気のせいなんだけど。
とにかく浪曲はもっと若いお客さんが必要だよ。

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違った。原作は八雲だけれど、浪曲自体は大西信行作とのこと。ペケッターのほうにじきじきにご返信いただいてしまった :blobcat_mlem:

ペケッターに大ウケ。それってキミのオリジナルの命名?

いや、どこぞで見かけたパクリどす。すべての道はパクリから😉

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