ここで指摘されている、昭和天皇の戦争責任を問わずタブーとすること。
『野蛮の言説』での、最大の責任者である「大元帥」が戦争責任を問われなかったことを思い出す。
#読書
“すなわち、昭和天皇は〈戦前〉と〈戦後〉が断絶しつつも連続している関係性の象徴でもあり、(七三一部隊を率いた石井四郎)石井をはじめ「免責された者が戦後社会の中枢に居続ける構造を可能にしてきたのだと言えます。”
野蛮の言説
https://www.shunyodo.co.jp/smartphone/detail.html?id=000000000692
他の箇所も読み返していると、戸籍制度自体がレイシズムとセクシズムが絡み合ったものであると実感する。そして、入管法に現れる植民地支配のシステムは、トランスジェンダーを含めた様々な性的マイノリティへのヘイトを煽動しているのではないか、と思う。
“もはやレイシズムを克服するには、レイシズムにだけ反対する反レイシズムでは全く足りない。その逆に性、人種、階級などの複数の従属を同時に直接反対しうる、レイシズム、セクシズム、階級差別的などを必然にする独特の資本主義の差別システムを変革するような反レイシズムでなければいけないのである。”
第七章 ナショナリズムとレイシズムを切り離す
レイシズムとは何か
梁 英聖https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480073532/
反差別ブレーキとしての社会運動が圧倒的に弱く、政治家やマスコミもレイシズム煽動を報道することもない社会構造はどのように成り立っているか。
・一九五ニ年体制による国籍法、入管法への反レイシズムという社会正義がない。極右に対する規制がない。
・プラザ合意以降、大企業の多国籍企業化、グローバル化とそれを背景にする北朝鮮敵視せいさくを背景とした政治による差別煽動の常態化。
・経済のグローバル化による国内産業の空洞化、労働力の非正規化圧力の強化。日本社会の非正規化、「正社員」という社会人モデルに若年層はじめ手が届かなくなったこと。
#読書
第六章 日本のレイシズムはいかに暴力に加担したのか
レイシズムとは何か
梁 英聖
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480073532/