すでにウェブ書店などには情報が出てしまっていましたが、12月15日、集英社新書から『正義はどこへ行くのか 映画・アニメから読み解く「ヒーロー」』を刊行します。多様性とポストトランプ時代の正義・ヒーローとは? 大まかに、前半がアメリカ編、後半が日本編という感じです。面白く書けたと思います!
来月9月7日に、拙著『戦う姫、働く少女』の増補文庫版が筑摩書房(ちくま文庫)より発行されることになりました。2017年に単行本を出版して以来、フェミニズムをめぐる状況はめまぐるしく変化してきました。その変化を見据えて、約一割増しの増補です! お近くの書店さんでご予約頂けますと幸いです!
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784480439093
『君たちはどう生きるか』について書きました。すでに多くの「謎解き」がなされている本作ですが、謎解きそのものには力点はおかず、できるだけ真っ直ぐ、虚心坦懐に読む努力をしてみました。
https://ashita.biglobe.co.jp/entry/2023/07/31/110000
近刊『この自由な世界と私たちの帰る場所』の目次です。
論集なのでどこから読んでいただいてもいいです。
その一方、前半は後期新自由主義、ポストトランプ時代のジェンダー論、後半はその状況から抜け出すための「場所」論というデザインですので、その観点でもお読みいただけるとうれしいです。
序
Ⅰ この自由な世界
第1章 機嫌の悪い女たち、機嫌の悪い男たち――ポストフェミニズムにおける感情の取り締まり
第2章 ポストトゥルース、トランス排除と『マトリックス』の反革命――もしくは、ひとつしかない人生を選択することについて
補論 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』とマルチバースの「真実」
第3章 新自由主義、宗教右派、ロスジェネ――何が銃撃事件容疑者を生んだのか
第4章 鏡の中のフェイクと真実――『ドライブ・マイ・カー』における男性性とポストトゥルース
Ⅱ 私たちの帰る場所
第5章 ブラック・マウンテンズから中国山地へ――レイモンド・ウィリアムズと宮崎駿の「エコロジー」思想
第6章 The Return of the Native――『少女を埋める』と、少女が帰る場所
第7章 友だちの場所――ヴァージニア・ウルフ、村上春樹、エミール・ハンフリーズ
あとがき
「KUNILABO人文学学位論文出版助成2022」助成対象論文が決定しました。太田浩之氏の『アダム・スミスの経験論的道徳理論──「人間本性の抽象科学」と道徳判断の諸原理』です。勁草書房さんより原則一年以内に刊行となります。お楽しみに!
https://kuniken.org/promotion-3?fbclid=IwAR0NI9HIyJJElX5iiZhJ6NKqQAZcJDsMXPssplmFC4hs3FxbZr3EFJtglOo
大学教員。専門はこの世。国立人文研究所理事。『正義はどこへ行くのか』(集英社新書)、『はたらく物語』(笠間書院)、『増補 戦う姫、働く少女』(ちくま文庫)、『この自由な世界と私たちの帰る場所』(青土社)、『新しい声を聞くぼくたち』(講談社)、翻訳W・ブラウン『新自由主義の廃墟で』(人文書院)、A・マクロビー『フェミニズムとレジリエンスの政治』(共訳、青土社)。ご連絡はs_kono400あっとhttps://www.yahoo.co.jp/