「法案審議中、日本の難民保護政策に大変造詣の深い個人や団体の中には、内々に「修正でもやむなしとの意見に同意する」と私に個人的なメッセージをくれた人もいたが、そのような意見を公的に言うことは(私が受けたように)総攻撃の標的になるため「怖すぎてできない」と漏らしていた。要するに「リベラルでないリベラル(illiberal liberal)」というパラドックスが生み出されてしまったのである。
しかしこれでは、そもそも小さい難民保護派サークルが分断され、意味のある結果は望めない。柔軟かつ重層的で効率的な戦略作りに向けて、独善的でない意見交換を正直に行えるような真にリベラルな言論空間が保たれなくてはならない。」
「今後いつか野党独自法案である「難民等保護法案」を本気で通したいと思う人は、今から毎日でも、今まで与党や維新の党に投票していた、あるいは投票に行っていなかった家族・友人・知人の一人ひとりに対して直接、野党対案の中身のどこが素晴らしいのか説明し、次の選挙では必ず立憲・社・共に投票してくれるよう説得するしかない。
それは、ハッシュタグをつけてツイートするよりも、国会前シットインや散発的なデモで既に同じような意見を持つ「仲間」と大声を出して盛り上がるよりもずっと難しいことだが、自分が応援する党への投票者を増やす努力こそ、議会制民主主義において有効に「勇気を出して、声を上げる」ことに他ならない」