『愛なき女』(1952、ルイス・ブニュエル)

メキシコ時代のブニュエル。シュールレアリストぽいところのないメロドラマだけど、面白かった。
真ん中あたりで、20年後ぐらいに時間が飛ぶのだけど、その後でええええ、となる展開。

冒頭部分、古美術商の夫婦が会話するところで、変な感じにカメラポジションが低い。なんだろうなと思っていると、玄関が開いて夫婦の10歳ぐらいの子どもが入ってきて、夫婦のところまでやってくる。子どもは学校で友達のものを盗んだという疑いをかけられたが濡れ衣だというが、父親はそれを信じず口答えするなと頬を打つ。この子どもの顔の高さが、カメラのポジションになってる。
このその場にいないけど後から登場する人物のためにカメラの高さを合わせてある感じが微妙に変で、ブニュエルらしいのかもしれない。
でも、基本は愛なき結婚をした母親とその息子の葛藤を描くメロドラマです。


リンク先のDVDで見たけどアマプラにも入ってます。

amazon.co.jp/巨匠たちの-名作映画-明日は来らず

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ブニュエルの『皆殺しの天使』と『ブルジョワジーの密かな楽しみ』はものすごく好きな映画だったけど、長いこと見ていないな。
『愛なき女は』そんな超現実的な話は出てこないけど、そういえばテーブルを囲んで食事をしようとするとえらく困ったことが起こるというモチーフは出てきてるな。

久しぶりに見てみようかな。『皆殺しの天使』面白かったよね。

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