『愛なき女』(1952、ルイス・ブニュエル)
メキシコ時代のブニュエル。シュールレアリストぽいところのないメロドラマだけど、面白かった。
真ん中あたりで、20年後ぐらいに時間が飛ぶのだけど、その後でええええ、となる展開。
冒頭部分、古美術商の夫婦が会話するところで、変な感じにカメラポジションが低い。なんだろうなと思っていると、玄関が開いて夫婦の10歳ぐらいの子どもが入ってきて、夫婦のところまでやってくる。子どもは学校で友達のものを盗んだという疑いをかけられたが濡れ衣だというが、父親はそれを信じず口答えするなと頬を打つ。この子どもの顔の高さが、カメラのポジションになってる。
このその場にいないけど後から登場する人物のためにカメラの高さを合わせてある感じが微妙に変で、ブニュエルらしいのかもしれない。
でも、基本は愛なき結婚をした母親とその息子の葛藤を描くメロドラマです。
#映画
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