西村賢太の「苦役列車」については、サイゾーの時評で書評を書いたなあ。
西村賢太の時代であれば、「ニューアカ」「コアサダ」と呼ばれていそうな人物が「サブカル」と語り手の呼ばれているのが、実に上手だった(小説をそれまで読んだことがない層を、巧みに惹きつけた)。
って、まず「コアサダ」という言葉を、私の世代でもほとんどのひとが知らないので、かなり意識的に構築された、この私小説の妙というのを説明した気がする。
書評家の豊崎氏が、「苦役列車」と同時に芥川賞を受賞した「きことわ」を「わかりやすい金井美恵子」と説明したけれど、金井美恵子が『文章教室』を書いた1980年代的な文化背景を知って、そのうえで逆手に取るような(時代的に不整合が怒っても読者が引っ張られるような)文章を書いていたのが「苦役列車」の西村賢太のほうだったというのは、ちょっとした時代の皮肉だった。QT: https://fedibird.com/@ohmitakaharu/112166255902807040 [参照]
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