ここでバラムがソロモンのことを「ソロモン王」ってちゃんと呼ぶの、7章でみんなが気にしてる「グロル村の少年がソロモン王に成り果ててしまうことの恐ろしさ」だなあと思った。ソロモンは王様という碑石になろうとしてて、みんなはそれをやめてほしい。だけどかける言葉を持たない。そんな中でバラムは、いやお前がいくら死者のための碑石になったってお前もいつか俺を置いていく側になるだろ、お前はお前の目指す完璧なソロモン王にはなれないだろ、目を覚ませって呼び掛けている。ここでバラムが「お前も俺を置いていくだろ」って気づかせることで、ソロモンが、碑石じゃない自分、今を生きてる自分を回復できたらいいな。だって逆の立場だったとして、ソロモンがバラムに「俺が死んだら俺のための碑になってくれ」なんて望むわけないんだもんな。バラムに望めないことを自分はやろうとしてる、そのおかしさに、あなたがどうか気づいて、自分を許せますように。 [参照]