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『八犬伝』本予告
youtube.com/watch?v=TXGAj0ld5f

山田風太郎の原作をどう映画に仕立てるか。そんな興味で映画版『八犬伝』を見てきた。
映画公式サイトはこちら。
hakkenden.jp/

小説では描ききれないスペクタクルをVFXを駆使して展開、中でも利根川を見下ろす楼閣の屋根で犬塚信乃と犬飼現八が戦う芳流閣の場面は上々の出来。予告ビデオでもその一端がうかがえる。

同名の原作『八犬伝』は、『南総里見八犬伝』のストーリーと作者・滝沢馬琴の実生活を交互に書き進めて、馬琴の創作過程を追った山田風太郎の力編。
読みどころのひとつに、江戸文化の爛熟期を代表する巨人たち、滝沢馬琴、葛飾北斎、鶴屋南北が、中村座の舞台裏(奈落)で創作論を交わすくだりがある。映画にしにくい場面だからどうなるかと見ていたら、三者の会話がかなり忠実に再現されていて、納得。原作とは出入りの大きい脚色だが、この場面はやはり大事にしたかったのだろう。

映画では言及がなかったが、馬琴と北斎を南北のいる舞台裏に案内した人物は、原作では鼠小僧次郎吉。まったくの脇の人物なので、三巨人の会話とは逆に、フィルムを費やしたくなかったのだろう。

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