『関心領域』みたよ
うーん。やりたいことは分かるし上手くいっていると思うけど、あまり好きではなかったな。あと最後のオエエはちょっとヘスに対して優しすぎると思った。
ホロコースト内部を具体的に描くことにより(作者の意図に関わらず)消費されてしまう、描くことが不可能なほどの悲劇を具体的に描くことによって矮小化されかねないという指摘が以前からあって、本作はどちらかと言えばそうした主張に賛同する形で"非具体"によって"具体"を想像させる作りだ。
ただ本作を見ると、想像力もまたある程度知識に裏打ちされたものであることを実感する。一定の知識がないと、下手したら本作が描こうとしている"具体"の1割も理解できないだろう。まあ、そういう作品もあっていいのだけど。
@hayakawa2600 こういう作品を見て「自分も彼だったかもしれない」と自戒しなければ不誠実かのような雰囲気が強いと感じます。そういう抽象化はむしろ実際の悲劇と向き合わない姿勢だと思うのですが。