本屋としてこれは言っておきますけど、李氏の本に肯定的な在り方で登場させられている方々や、本書のPRなどに関わっている方々に関しては、現状では「疑ってかかる」ほかない状況なので、このままなにも発信がない場合、今後本屋lighthouseとして肯定的に取り上げることが難しいです。これは本当に苦しいことですし、「登場させられている」方々に関してはむしろ巻き込まれ事故のようなものでもあるので、マジでなにしてくれとんねんな話かもしれないのですが。

公の場でなにかを表明することの困難性は誰もが持っているし、そうすることを強制するのもまた暴力的だと思うので、なおさらこの問題は残酷なんですよね。無反応なら作家の意見に肯定的だと判断されざるを得ず、批判的な反応をするのもリスクがある。実在人物を作中に登場させることの難しさを、おそらく理解しようともしないまま突き進んでしまったであろう作家と出版社の責任は大きいです。

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一度でもミスったら永遠にパージしろ、みたいなことはすべきじゃないから絶対にやらないし、だからこそ「ごめん!間違えました!今後気をつけます!」とやってくれさえすれば(本屋としては)それを信じて本を置くことができるようになる。正直なことを言えば、このようなある種の「内輪揉め(という表現は被害者側からすれば完全に不当だが)」が起きるたびに、反差別をポリシーとする本屋は精神的に引き裂かれ、そして売上が落ちていく。なんらかの意見を発しなければポリシーに反するし、意見を発しても発しなくても売上は落ちる。この引き裂かれと売上低下は本屋に限った話ではないけど。

己の無責任が他者にリスクを背負わせることになる、という可能性を考えてほしい。それはなかなかに予想はできないことだろうけど、だからこそ指摘を受けたら拒絶すべきではない。誠実に生きようとすればするほど苦しむことになる構造を打破しなきゃいけないのだから、自らその構造内での強者としての振る舞いに無自覚に浸り続けてはならないはず。

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