「ヒップホップ=親に感謝(笑)」という偏見に対してその「感謝」ソングの内訳には複雑なサバイバーの吐露が数多く含まれるのでせめて(笑)の態度をやめてねって話であって血縁礼賛を良しとするわけでは当然ないんですけどそれはそれとして、「悲惨な状況から生き残った自分」を讃えるのもセルフボースティングとして機能し得るので「成功者の驕り」になりかねないという危惧は実際わかるな〜あと実際に「家族を許す」スタイルなるものが現行ヒップホップシーンに「スタイル」と言えるほど顕著にあるのか、家族を歌った楽曲を集めて検討してみるのも楽しいかもしれないな 体感では母親は赦されるけど父親は赦されない傾向はあるような気がしてるBT

楽曲やラッパーそのものよりもその受容のされ方に対して危惧があるのだけども、「家庭の事情」を例にとるとMVのコメント欄の多くは「普通ならそんなことされたら一生憎んで赦さないのに」ZORNはすごいな、という趣旨のコメントが多い 「自分はまだこんな風に感謝できない」というコメントには「許せなくていい」「感謝しなくてもいい」「そんな親なら捨てていい」という反応がつき 「親に感謝」を強いるような雰囲気はない なかなか悪くない受容のされ方してると思うな

歌詞の「こんな曲は名誉毀損?」はエミネムと母親の訴訟騒動が念頭にあるだろうしヘッズもまずそれを思い浮かべるので、「Headlights」でのその決着から「母親も他方では被害者だった」って視点に自然に持っていけてるのが上手いなって思う

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母親赦されがち父親赦されないがち説にも合致してる 「小さな俺を置いて出て行った母親も父親によるDV被害者だった」みたいな状況がわりとある気がしてる

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「俺も同じような環境で育っていて、働いてなかった親父に3歳の俺と母ちゃんはいつも殴られていました。そのせいで母もいなくなり、親父と俺だけで生活しなきゃいけない時期もあって。親父はコンビニ弁当だけ置いて毎日外に出掛けていて、母ちゃんがタイミングを見計らって連れ出してくれたんです。電話をかけてきた彼女と同じような境遇を経て、母子家庭で育ったから今の自分があるんですよ。」

ラップスタア出身のTOKYO世界が外からはわかりづらい家庭の不和や子供を支配・抑圧するいわゆる「毒親」問題の被害者として今一番共感でもって受容されてるラッパーとして挙げられるのでその話もできなくもないのだけども、ラップスタアはあくまでも番組で演出があってああいう映像になってるわけで、そこに映った一個人を「毒親」と呼び論うことの正当性、倫理的問題、訴訟リスク、のこと考えるとおっかなくって…いややっぱできなくもなくないな できません 「親から逃げていい」は今や若者のトレンドでありヒップホップも例外でないってだけ言っとく!

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