日本の精神分析学会と協会の二重性について北山修は”100 Years of the IPA The Centenary History of the International Psychoanalytical Association 1910-2010のなかで次のように述べている。多分日本語の何かの文献にも書いている。
Needless to say, the duality of the two organizations –the JPS that actively adapts itself to demands imposed by the International Psychoanalytical Association (IPA), and the Japan Psychoanalytic Association (JPA) that does not –may represent "Japan's resistance" towards psychoanalysis. However, this situation is not something that should be simply criticized as being a "double standard
私はこれはJPSの会員のあり方を問うものと捉えている。ここ数年、JPAでテーマに上がるようになった「週一回の精神分析的心理療法」という頻度をめぐる問題についても同様である。
JPAの中にはJPSの存在をほとんど認識していない人も多い。一方、JPSの会員や候補生たちはおそらく全員がJPAに属しているにもかかわらずJPAにおいてJPSとしてのアイデンティティを明確にした議論を展開する人はほとんどいなかった。JPSの会員はJPAにおいては大方のJPAのあり方に合わせ、JPSでは厳しい基準に充実であるという二重性をこなしているわけである。これは確かにダブルスタンダードではないが、アイデンティティの問題として考えた場合にどうだろうか、ということを考えながら文章を捻り出している。捻り出すたびに頭痛も襲ってくるのが辛い。