『ストラクチャーから書く小説再入門 個性は「型」にはめればより生きる』を読みました。うーんいい本! 今日は前半部(https://fedibird.com/web/statuses/112400260276835587)に引き続き、第二部「シーンの構成」第三部「文の構成」でした。
第一部「ストーリーの構成」の三幕構成は、おおむね理解できており、第三部もさらに詳しい類書が出ているので(文舵とか。とはいえ本著も簡潔に重要なことがまとまっていて良い。)、自分にとっては第二部が白眉でした。
第二部は、「シーン」をアクションを描く“シーン”とリアクションを描く“シークエル”に分割し、さらにそれぞれを「ゴール」「葛藤」「災難」と「リアクション」「ジレンマ」「決断」のブロックに分割し、それぞれの機能を解説していく、という構成です。自分にとって画期的だったのはこの“シークエル”でした。
特に心当たりがあったのは、“経験の浅い書き手の中には、リアクション描写が抜けていることに本人が気付いていないケースがよく見られます。(中略)人物の気持ちになりきって書いているうちに、読者も同じ気持ちだろうと思い込んでしまうのです。”という箇所。現在進行形で指摘されることが多いです。
こう考えてみると、第一部の三幕構成もそういうものだし、えっもしかして全部そういうこと?! という遅まきながらの理解が訪れました。見事な構成だ……。
個人的には、以前読んだ同著者の『アウトラインから書く小説再入門 なぜ自由に書いたら行き詰まるのか?』(こちらのほうも「やることが多い……!」となった)よりも腑に落ちた気がしますが、いま読み返してみれば理解度が違うかもしれないです。あと『キャラクターからつくる~』もそのうち読もうと思います。おわり。
ご恵贈いただいたよしざきさん、たいへんありがとうございました。