後出しジャンケンですけど、これは2022年の中間選挙の結果が比較的民主党に良かった(下院は失ったけど心配されたほどの大敗ではなかった)ときから予想してたシナリオでした。
中間選挙がまあまあ良い→バイデンが引っ込まない→大統領選に負ける
バイデンが一期で引退を宣言して普通にプライマリーやってたらカマラ・ハリスは最終候補にならなかっただろうというのがわたしの印象。現役の副大統領というポジションはプライマリーで有利だったろうけど、政策、ディベートなどで抜きん出たオーラが足りなくて最後まで行けなかったと思う。ただ現職副大統領を推さないとなると党内抗争は避けられないだろうけど。(その意味だけからは負けてよかったと思う。次回はフレッシュスタートで予備選ができる。)
中小企業のスタートアップの免税枠を拡大するとか、住宅購入を支援するとか提案したけど、テレビのインタビューで「その財源はどうするのですか?」と聞かれたら答えられない、移民問題で「超党派合意の成立した移民対策法をトランプが潰した」と糾弾したけど、あの法律は超党派合意を取り付けるための妥協の産物で内容はイマイチなんで、あの発言を聞くたびにヒヤヒヤした。
高学歴エリートは幅広い層の支持を取り付けにくいんだけど、唯一長所があるとすれば、こういうインタビューやディベートでの切り返しが本当にうまい。(逆に言えば、そういう詭弁の上手い人でないとエリート校に行けないということなんだけど。)ハリスもウォルズも同じスローガンを繰り返すだけで、誰に投票するか最後まで迷ってる有権者を説得するだけの弁を持っていなかった。これは説明の天才と言われたビル・クリントンあたりの応援演説と並べてみればよくわかると思う。
今回の選挙の争点はインフレと移民問題で、インフレに関してはバイデン政権のメッセージングの失敗もあると思う。もっと「インフレはトランプがコロナ対策に失敗して経済を壊したから。わたしたちはこれを立て直してるのだ」と売り込むべきだったと思う。
@Narako @eccochann「自党のベースを無視して、チェイニーと連れだってキャンペーンし、穏健派共和党の女性票を狙うハリスの戦略は馬鹿げている」と思ってました。100%民主党支持の我がneighborhoodは2016も2020も民主党大統領候補のキャンペーンの看板だらけでしたけど、今回は100軒中、3軒くらいしか看板立てておらず、見かける看板は下院の新人民主党候補のものとState Senateの現役のものだけ。なので、絶対に勝てないと思っていたけれど、私は意外なIowaの世論調査見て、私が間違ってたかな、とちょっと期待したけれど、やはり、予想通りトランプの勝利。ここまで圧勝するとは驚きました。