海賊たちのモットーが「短いながらも愉快な人生」で、その命知らずの冒険野郎っぷりにちょっと笑ってしまったりしました。この本の一行の船長は20代の若さで200人近くを率いる有能な男性なのですが、とにかく無茶をする。1000人近いスペイン軍にわずか4人の見方を率いて立ち向かう場面は「ワイルドバンチのクライマックスの5倍やぞ!!」と驚愕し、その闘いの結末は、まあそうなるよね…。
あとスペイン艦隊から逃れるため、何か月にも渡って海上をさすらわなければならず、飲料水や食料はほぼ偶然発見した島頼りだから栄養不足・水不足で船員がどんどん倒れる。どんどん倒れるけど割と死なない(誰がしかの日誌に記述が残っている)、雨季のアマゾンのジャングルで泥まみれになり重傷を負い流される→なんだかんだあって助かるなど、人間、脆いのか案外頑丈なのかわからない、と思いました。
長い航海の間病気にかかった船員は地下のハンモックで寝かされ排泄物も垂れ流しで、どっかの島にたどり着いたらそこで船を斜めにして一気に掃除する、とか、特に衛生状態がどうなっていたかの描写が面白、と言っていいのか…過酷すぎて…。
なんだか時期的に『ワンピース』ドラマの副読本になるかな、と思ったけどならないと思った。でも本当に面白いです!
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