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今、ゴミを片付けながら、考えてたんだけど(ゴミとはなんの関係もないことを)、精神分析にはpenis envyという言葉があって、フロイトが言い出したことなんだけど、

女の子が男の子のpenisが自分に無いことを受け入れがたくて、羨望を向けるという意味で、まぁそのまんまの意味で受け取れば、「そんなもん、欲しいと思ったこと、一度もないよ」という言葉しか思いつかなかったりするんだけど、

最近の私は、これは単純に差別の文脈で考えると、例えばマイケル・ジャクソンが肌を白くする努力をしていたのと同じように、被差別者が、差別者の側の人間を羨んで、「あっちの方が良かった」って思うのは、そんなに不思議なことじゃないし、

例えば、この間も書いたけど、私が小学生の時に生理が始まった時に「女の側」になってしまったことが悲しくてトイレで泣いた記憶があるような(私の場合は悲しんだけど、この間も書いたように被差別側で良かったと思った記憶があるので、男の側が良かったとは思わなかったのだけど)、その気持ちなら分かるので、「そういう気持ちの話なんじゃないの?」と考えることが多かったんだけど、

今、ゴミを片付けながら思っていたのはそれとも違っていて、確かに女性の中には、何故か男性に対してenvyとしか呼びようのない感情を持っている人がいるんだよなぁ…と、ちょっと最近身近にいる人のことを頭に思い浮かべて考えていた。

つまり、差別なら、差別を無くしていく方向で(いつ実現できるのかはわからないにしても)、その不公平感とか、不満とかを現実の生活の中でアサーティブに主張していく何とかする方向性って見出せると思うのだけど、

そういうのではなく、そういう人は、本当に男たちだけが自分の持っていない「何かとても素晴らしいもの」を独占して持っているっていうある種の強い思い込みがあって、それは社会変革とかでは多分どうにもならないもので、絶対に女は手に入れられないものなので、とにかく男が憎いという感じになっているように見える。

その「何かとても素晴らしいもの」というところが(その人がそういう言葉で言い表すかどうかはともかく、その私の知人の女性はそんな風に思っていそうに見える)、私にはとても非現実的に見えるのだけど、penisというか、ファルスというか(実は私はファルスという言葉の意味がよく理解できてないのだけど)、それを羨む気持ちが強すぎて憎んでいる…あの感じこそが、所謂penis envyってことなんじゃないかと(だから単純に差別の文脈で合理的に説明できるものではないんじゃないかと)、今、ふと思ったのでした。

精神分析は無意識の話をするので、そしてその無意識というのは、非合理的なものなので、合理的に説明してしまうと、とても大切なものを取りこぼしてしまう可能性があるんですよね。

善悪とか、合理非合理とかを超えたものが誰でも人間の心の中にはあって、それは意志の力ではどうにもできなくて、でも私たちは実は知らず知らずのうちにそれに突き動かされて生きていて、まぁ、兎にも角にも、それは「あっても良いんだよ(ってか良いも悪いもあるんだからしょうがない)」ってのが精神分析です。

なんか彼女のことを考えるともなく考えていたら、何となく合点がいったようなきがしたのて、覚え書き的に記しておこうと思いました。

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