(松本創さん続き)
ただ、多くの会見が中継され、質疑のやり取り自体がニュースとなる現在は、報道の論理や原則に即して振る舞うだけでは、「なんであれルールに従わないのは非常識」と見なす世間を納得させるのは難しい。質疑の「見え方」まで気にしないといけない。昔と比べて今の記者は大変だし、難しいと思うところ。
ネットには根強い報道不信や過剰なまでのマスコミ攻撃が渦巻き、可視化されている。しかも二方向から批判される。「マスコミは反権力の左翼思想に凝り固まった偏向報道ばかり」とする右派的なものと、「マスコミは権力監視の使命を忘れ、権力の広報機関と化している」という左派的なもの。