自殺に関する話です。 

昔、働いていた知的障害の人たちの作業所に「地あたま」はそんなに悪くないと思わせる男性がいた。ただ、いろいろ深刻な問題行動がある人だった。とても大変な生い立ちで、まあ一言で言えば酷いネグレクトと暴力の中で育ち、学校で虐められて身動きが出来なくなって当時で言う「特殊学級」に途中から入ってそのまま障害児として高等部まで進んだ。その人は当時ホストになることをよく夢見ていた。その後、私はその職場を離れたが、何年か経って、彼の自殺の報を受けた。亡くなる前、彼の問題行動に手を焼いたグループホームの職員が精神科に連れて行き、精神病でもないのに抗精神病薬?の注射をされ、亡くなる前は廃人のようだったと聞かされた。

自殺に関する話です。 

彼は、物心ついた時にはお母さんはいなかったので、お母さんがいると聞かされた遠くのある地方にいつかお母さんを探しに行ってみたいと言っているのを聞いたことがある。

彼は女性に対する強い憧れと激しい恨みを溜めていた。

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自殺に関する話です。 

彼は、私がいい歳をして心理の勉強をするために大学院に入り直そうと思うきっかけを与えてくれた人の1人だった。私は彼を助けられなかった無念さとともに(それが私には不可能であったことも理解しているけれど)彼のことはけっして忘れてはならないと今も思っている。

「ホスト」と聞くと、彼のことを思い出す。

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