私は、私自身は特定の信心は何も持っていないが、人の信仰を軽んずる人間をあまり信用できる気がしない。
信仰って人間にとってとても大切なものだと思っていますよ。
もちろんカルトと区別すらできないのでは話にならない。
映画「スポットライト」の中でも、教会にすら行ってもいないアメリカ人が、教会の中で行われた児童への性虐待で、どのくらい自らの“信仰心“を損なわれたかについて、苦しそうに語るシーンがあった。
自分が生きているこの“世界“を信頼できなければ人は日常を生きていくことさえ難しくなるんだよ。少なくとも頭の中で小賢しく考えて軽々しく語るような話ではない。
私がマーチン・スコセッシの映画が好きなのも、今はもう教会に行くこともないという彼の中のある種の“信仰“についての葛藤が常にその底に流れているからなんだろうと私は考えている。
魂の話だよ。
人間は頭で生きてるんじゃない。
魂や肝で生きてるんだよ。