BT> いつも出てくる弱肉強食の話だけど、私は今は心理面接という直接的な体験から、割と確信を持って言えると考えているんだけど、人間は弱肉強食の仕様になってないんですよ。
私の日々の臨床は、クライアントの中の力によって抑えつけられ歪められてしまっている認知が正常に機能するようにしていく作業だと、最近は私は思っていて…。
詳しく書くにはここではスペース足りないけど、要は人間の狂ったところを少し正気に近づけるのが私の仕事で、それは意図的に認知を修正することではなくて、その人が感じている(認識している)ことをそのままに感じられるようにしていくだけの作業なんですよね、端的に言えば。狂ってる状態は、それがなんらかの外から内からの力が加わって歪んでしまっている状態なんですよ。
例えば、とても過酷な超自我が内側から圧力をかけて、本当は「休みたい」って思っているのに「私は休みたくなんかない!」みたいになってるとか。
で、そう言う“(権)力“の影響は、人間の知性とものすごく相性が悪い。何故なら知性とは何人にとっても平等で全ての人にとって再現性があることでなければならないから。権力は反知性主義的なものなのよ、最初から。
だから、多分どこかの時点で人間社会がそれを“克服“した事が人間の知性を生んだと私は思っています。