「剥き出しの生」と「承認をめぐる闘争」
しかも、この世代は「自己責任」論をほぼ完璧に内面化させられています。
まさに、「出口なし Huis clos」とはこのことです。
従って、「剥き出しの生」に晒されている世代に、「承認欲求」や「マウンティング」という言葉がほぼ100%共有されていることには不思議はありません。
彼ら/彼女らは、自己肯定が他者からの承認を媒介にして初めて可能になり、承認が得られない場合には、「マウンティング」をしてでも、承認と自己肯定をもぎ取らねばならない、というヘーゲル『精神現象学』自己意識の「承認をめぐる命がけの闘争」をまさに身をもって知っているのです。