対話記録
友「苦しみがあってこそ物語として美しい、みたいなのもわかるよ、そういうのに手が出せないのもったいないよな……」
我「苦しみを遠ざけたいって気持ちも尊いものだよ」
友「現実には苦しいことがたくさんあるわけじゃん? 物語でまで苦しみたくない……ってどうしても思ってしまって」
我「私は世の苦しみについて学ぶために物語で苦しみたいみたいなところがある気がする」
友「学ぶとかそんな境地までいけないわ……現実の苦しみはなくならないしさ」
我「なくならなくてもせめて予行演習しときたくて……」
友「自分も苦しみを受け入れて視野を広げたい」
我「まあわざわざ苦しみに身を投じるのは愚かな行いなのかもとは思う……苦しみ、ないならないほうがいい……」
友「ハア……苦しみたくないと思う自分が愚か……ッ」
苦しみたくないということに苦しんでいる友