井之頭五郎(松茂豊)が飯食ってるところを見ながら「こいつ飯食ってる顔は最高なのにそれ以外超絶つまんねえ奴なんだよな」って毎回思い続けて、ある日離婚届をテーブルに置いて出て行った。食べ物が咀嚼されていることがありありとわかる薄い頬、食べた量に忠実に膨らむ腹。何も話さないしわたしの話もまともに聞かない。何のために一緒に住んだのかわからないな。付き合い始めた頃、わたしが作ったオランジェットを「あーんして」って食べさせようとしたら「自分で食べるから」って苛立った様子で言われた。いちどあの口に無限に食べ物を押し込んでみたかった、という幻を見ていました。