ホロヴィッツの作品、セクシュアル・マイノリティの登場人物は出てくるけど、レプリゼンテーションには全然なっていないのが辛い。 編集者スーザンを探偵役とする『カササギ殺人事件』のシリーズも、作中作の作者であるアラン・コンウェイを筆頭に何故か毎回「邪悪なゲイ」を登場させるのが本当〜に嫌だ。 特に2作目の『ヨルガオ殺人事件』は、アランが障害を持つ知人を小説の中に登場させる際に変質者として描いていることに対して、スーザンが「障害をよくないことと言っているにも等しい!」と、アランの小説が障害者への偏見を助長することに憤っているのだが、それ、ことさらに「邪悪なゲイ」を描くこの『ヨルガオ殺人事件』という小説を通してあなた(著者ホロヴィッツ)がセクシュアル・マイノリティへ対してやってることと同じでは!?と、今でも思い出すたびに新鮮にキレてしまう。 こういう部分が作者の無自覚な偏見の発露なのか意図がある描写なのか分からず、読むたびに疲弊している……